North, by Logh
暑い夏には夏向きの音という手もありますが、北欧叙情派の冬を感じさせるクリアな音にひたるという逆の方法もありますね。ということで、数ヶ月まえに手に入れたんですが、いまでも時々聴いているスウェーデンのバンド、Logh なんていかがでしょう。新作の North は、個人的には今年のベストの1枚に確定の力作です。ジャケットも見るからに涼しげじゃないですか。
Logh を最初に聴いたのは思わせぶりなタイトルの 2002年のデビュー作 Every Time a Bell Rings, An Angel Gets His Wings だったんですが、軽くポストロックを感じさせる、ミニマルな音と繊細なヴォーカルによるほの暗い美メロが印象的でした。それでいてきれいさのみを追って安きに流れるわけではなく、バックの音もリードヴォーカルの声も、時にエッジを秘めたハーシュな側面も見せ、繊細な中に一本芯の通った訴求力のある音作り。
ということで、2作目と3作目も eMusic で落として聴いたんですが、1作目より力強くなってるとはいえ、これが暗いんですよ^^; たぶん最初に聴いたのがこのどちらかだったら、好みじゃないとそれ以上手を出さずに切り捨てていたでしょうね。
で、今年の新作の North にもとくに期待はしていなかったんですが、サンプルを何曲か聴いてみてビックリ。なんと、明るいとはいえないまでも、ドツボの暗さは払拭して、メロディ重視の前向きな音作りに様変わりしているじゃないですか。で、即座に注文。
ひとことでいえばごくごくポップになったわけなんですが、デビュー作で好きだった硬質なデリケートさを残しながら、音のひとつひとつに磨きをかけてはるかにパワーアップしてます。単にポップになったというよりは、1曲1曲を丁寧に作ってるんですね。音色が一定しているので最初から最後までの一体感はありますが、よくよく聴くとそれぞれの曲想はバラエティに富んでいて、ほんと、名曲揃い。冒頭から、あ、この曲いい、と思ったそばから、次の曲も、その次の曲も、負けず劣らず印象的という経験はなかなか得られないんじゃないでしょうか。
じつは、英米盤が当分出ないということだったので、バンドのサイトで注文してスウェーデン盤を買ったんですが、予約のサイン盤専用の注文窓口と間違えてレギュラー盤を注文してしまったことに後から気づき、コンファメーションのメールにダメ元で(ミーハーにも)サインのお願いをしたら、なんと、メンバーが揃うまで1週間ほど待っていられるならサインしてくれるという暖かいお言葉。ということで、本来の窓口より少々安い値段で無事サイン盤を入手しました……といっても、6人の殴り書きでジャケットが汚くなってるだけなんですが^^;
ちゃんとした窓口で注文した知り合いにあとから訊いたら、そちらは誰だかわからない Lando というサインがひとつポツンとあっただけということで、訝しんでました。どうもリードヴォーカルのニックネームが Lando のようです。ううむ、間違えて得することも時にはあるんですね。ということで、音だけじゃなく、たった1枚のCDでも親切に対応してくれるバンドに敬意を表して、名盤認定と行きましょう。ちなみに、バンド名の Logh はどう発音するのか訊いたんですが(ロッホ・ネス見たいな喉の摩擦音かと思って)、答えてくれませんでした。説明するのもややこしい音なんでしょうか。ちなみに日本盤では「ログ」の表記になっているようです。
さて、リンクしようと思ってアマゾンを覗いたら、なんと~、日本盤が6月に出てるじゃないですか(6/9 発売っていうのはシャレですか^^;)。しかもボーナス・トラックが2本付き。う~む。
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