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Thursday, May 31, 2007

Endless Things, by John Crowley

Endless Things長らく出版社が見つからなかったジョン・クロウリーの Ægypt 4部作の最終巻、ケリー・リンク/ギャヴィン・グラントの Small Beer Press が引き受けて無事に出版の運びとなったんですが、ずっと第1巻の『エヂプト』の邦訳を待ってたみなさん、いつのまにか Ægypt という作品は消えてしまったことはご存知でした?

じつは8月に出版予定の The Solitude という作品が著者決定稿による Ægypt の改訂版で、シリーズ構成は下記となります。

  1. The Solitude (1987)
  2. Love & Sleep (1994)
  3. Daemonomania (2000)
  4. Endless Things (2007)

どうも Ægypt というのはシリーズ名に格上げされたみたいですね。

ちなみに、2巻と3巻も Overlook から再刊の予定で、ひょっとしたらこれらにも作者の改訂が入るんじゃないかという憶測も流れてます。うう~ん、せっかく完結したので、掘り出して読み始めようかと思ったのに、これじゃ当分読めないじゃないですか^^;(いやまあ、かなり嘘ですけど)。

まあ、ともかく、これから読み始めようとお思いの方は、The Solitude を待つことをお薦めします。

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Wednesday, May 30, 2007

Neverwhere

Neverwhere - The Complete Series (PAL) @ amazon.co.uk原作者のニール・ゲイマンのノヴェライゼーションがいまひとつだったので、あんまり気にしてなかったんですが、完全版のDVDが安く出てたので買ってみたら、なんと、ものすごく面白いじゃないですか。

物語は人のいいことだけが取り柄の青年が、たまたま血まみれの女性を助けたところ、ロンドンの地下世界で起きてる事件に巻き込まれて……というよくある展開ですが、映像だと背景の雰囲気や、奇妙なキャラクタの個性がもろに迫ってきて、なんともわくわくしてしまいますね。

ネバーウェア10年前の、それもテレビ向けのドラマとして作られた作品とはいいながら、この間見た MirrorMask がほとんど前菜程度にしか見えないという出来のよさ。ノヴェライゼーションを読んだ人にも読んでない人にも、是非ともオススメの作品です。日本語版もちゃんと出てるんですね、ちょっと高いですけど。

とはいえ、冷静になって考えてみると、この作品のストーリイ・アークって、ゲイマンの一昨年の作品『アナンシの血脈』とほとんど一緒じゃないですか。進歩がないといおうか、普遍的といおうか……^^;

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Sunday, May 27, 2007

"The Professor's Daughter" by Joann Sfar (Author), Emmanuel Guibert (Illustrator)

The Professor's Daughterフランスにもヴィクトリア朝ブームが伝染したのでしょうか。ジョアン・スファーエマニュエル・ギベールのフランス人コンビによる合作 "The Professor's Daughter" は、ヴィクトリア朝ロンドンが舞台のグラフィック・ノヴェルです。

表紙をよ~く見ると、ごく普通の恋人同士の楽しそうなデートのようでいて、なにやら異様な……。そう、このふたり、エジプト学の教授の娘と、なんと(!)現代に蘇ったミイラというカップルなんです。ミイラのお父さんまで出てきて、それもヴィクトリア女王を誘拐しちゃうというので、すっごいドタバタコメディの予感。

【追記】
この作品のフランス語原書 "La fille du professeur" は1997年出版なので、ヴィクトリア朝ブームにのって英訳版がやっと出版されるって感じみたいですね。フランスのアングレーム国際BDフェスティバルで毎年選ばれるルネ・ゴシニー賞(Le prix René Goscinny)を1998年に受賞しています。

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Thursday, May 24, 2007

The Somnambulist, by Jonathan Barnes

The SomnambulistThe Somnambulist、読みましたが、これがなんとも意外な面白さ。文学的メリットのまるでない全くのナンセンスで、とうていあり得ないようなうそくさい登場人物による複雑怪奇な話で、いかにも素人くさい文章で書いてあるし誰も信じないだろうと語り手自身がいってるくらいですから、いちおうミステリの形式を取ってはいるもののやってることはかなり無茶苦茶。けど、ヴィクトリア朝末期の三文小説の体裁で書かれた物語は、展開を追ってるだけで美味しいです^^)

自前の劇場で奇術を見せているエドワード・ムーンは既に盛りも過ぎて、片手間の探偵家業も最後の事件に失敗してからこれといった依頼人もない。相棒の大男 Somnambulist(夢遊病者)と興行を続けてはいるものの、最近は客の反応もいまひとつの状態。この夢遊病者というのが得体の知れない男で、8フィートを超える巨漢ながら口にするのはミルクばかりで、口が利けずに石版を使って簡単なやり取りをするのみ。そのくせ、剣で刺されようが何をされようがその体には傷ひとつ残らず、時にはムーンのボディ・ガードも務めるという設定。

そんなムーンに馴染みの刑事から、久々の事件の依頼が舞い込んでくる。ビルから落ちて死んだあるシェイクスピア役者の死因に、不可解な点があるというのだ。調査を進めていくうちに、さらにもう一人犠牲者が出る。こちらの犠牲者は死ぬ前に「蝿男……」の一言を口にしていた。フリークを専門とする私娼窟に出入りしていたムーンは、そこである旅のサーカス一座に蝿男がいることを聞き出し行方を追うが、ムーンに追われた蝿男はビルから飛び降り、自らの命を絶った。

事件は解決を見たように思われたが、それはムーン自身をもターゲットの一つとした、本当の事件の始まりに過ぎなかった。アルビノのリーダーに率いられた Directorates という政府の秘密組織は、女降霊術師が10日後にロンドンにロンドンに降りかかると予言した未曾有の危機に対し、渋るムーンを動員しようとする。劇場を焼き討ちされたムーンは、嫌々ながらも協力せざるを得なかった。

ということで、詩人コウルリッジの遺志を継いだカルトの地下組織が、あっと驚く悪巧みを画策してるんですが、この作品の面白さは、章が変わるたびに得体の知れない登場人物が次々と登場してくるところですね。未来の出来事を知っていて、時間を逆に生きているらしいマーリンのような男とか、ムーンの昔の相棒で、警戒厳重なニューゲートに監禁されていながら闇の動きは何でも知っているハニバル・レクターのような囚人、ロシアが放った凄腕の暗殺者など、他にも伏せておいたほうが楽しいキャラクタが満載です。伝説のロンドンの最初の王ラッドの石像なんていうのも掘り出されてきますし。

正直ムーンや夢遊病者がごくまっとうな登場人物に見えてくるくらいですね。いちおう夢遊病者の正体らしきものは最後には明かされますが、あれは明かされたっていうんでしょうか。本人が明言しているくらいとっても信頼できない語り手の叙述上の仕掛けも、意外な形で種明かしされるというおまけもついてます。

プロットは複雑怪奇に紆余曲折して楽しませてくれるんですが、結末はもうひとひねりあってもよかったかもしれません。まあ、なんじゃこれっていうキャラクタによるヘンテコなエピソードが次から次へと続きますので、これ以上の贅沢はいらないかもしれませんが。女王が亡くなってすぐの時代という設定のようですので、ほんとうはエドワード朝ものというべきかもしれませんが、このカラフルさはヴィクトリア朝に分類しても不都合はないでしょう。

この作品はジョナサン・バーンズのデビュウ作ということですが、Times Literary Supplements でレヴュウなんかもやってる人みたいですので、けっこう英文学の専門家なんでしょうね。SF作家のアダム・ロバーツが、19世紀英文学の教授として宣伝文句を寄せていますが、嘘ではないとはいえこれもパロディですね~^^) 次作が楽しみな作家が登場しました。

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Wednesday, May 23, 2007

A.L.I.E.E.E.N.: Archives of Lost Issues and Earthly Editions of Extraterrestrial Novelties, by Lewis Trondheim

A.L.I.E.E.E.N.: Archives of Lost Issues and Earthly Editions of Extraterrestrial Novelties時にはこういうかわいいエイリアンの絵本なんてどうでしょう。

作者のルイス・トロンドハイムが森の中で見つけた絵本、少々くたびれてますが、どうも地球で作られたものではなさそうです。登場するかわいいエイリアンたちは理解できない言葉で話しているそうですけど、そこはそれ、絵本ですから大体推測がつきそうですね。

で、シュールな背景の中でどんなことが起こるかというと、こちらにサンプルのゲームがありました。そう、みんなで遊んでエイリアンの手助けをしてあげましょう^^)

いや、どうみてもこれは Bunny-O-Calypse か Bunny Suicides の世界ですね。BGM はやっぱり The Suicidal Birds でしょうか。

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Tuesday, May 22, 2007

Water for Elephants by Sara Gruen

Water for Elephantsこの本、今、BookSense.com でベストセラーに挙がっています。Amazon US では、#15。表紙を見て、テントの中に何があるのかと気になってはいたのですが、サーカスのことだし、もしかしたらおどろおどろしい話なのではないかと敬遠していました。でも、読んでみたら素っ気ないくらい胡散臭いところがなかったので、ちらりとご紹介。

プロローグ:大恐慌の嵐が吹き荒れる1932年アメリカ。サーカス団 “The Benzini Brothers Most Spectacular Show on Earth” の動物係ジェイコブがテントで遅い昼食をとっていると、『星条旗よ永遠なれ』が響き渡る。仲間うちで “Disaster March” として知られている曲だ。動物たちが檻から逃げ出し、団員、観客が騒然となる中、ジェイコブはマーリーナと象のロージーを必死に探す。やっと見つけた彼の目に映ったのは、「彼女」が動物使いのオーガストの頭上に鉄杭を振り下ろす姿だった。

*****

時は現代。90歳か93歳(本人も定かではない)になったジェイコブのいる老人養護施設の隣に、移動サーカスがやってくる。ジェイコブの頭脳は未だ明晰だが、いつか無表情の呆けた連中の一人になるものと内心恐れている。看護婦たちも入所者全員を老人集団としてしか見ない。おきまりの離乳食もどきの食事をとっていると、新入りの元法廷弁護士が「昔、よく象に水を運んだものだ」と自慢し、ジェイコブと口論になる。結局、ジェイコブが喧嘩を売ったということになり、彼は自室に軟禁されてしまう。だがこれがきっかけとなって黒人の看護婦ローズマリーがジェイコブの人間性に気づき、二人の間に心が通い合うようになる。

*****

1932年、23歳のジェイコブはコーネル大学で獣医学を学んでいた。最終試験が終われば資格がとれるというとき、両親の事故死の報が入る。この瞬間、彼は親も家も財産も、すべてを失ってしまう。家が抵当に入っていたのは、獣医だった父親が、不況に喘ぐ畜産農家を助けるため報酬を麦や野菜などの現物で受け取りながら、ジェイコブをアイビー・リーグの一流大学に通わせていたためだった。呆然としたジェイコブは、最終試験を白紙で提出したあと、あてどなく歩き回り、たまたまそばを通っていたサーカスの列車に飛び乗ってしまう。放り出されそうになる彼を助けてくれたのは、年老いたアル中の男、キャメルだった。

獣医学の心得があることがわかり、ジェイコブは興行主のアンクル・アルに雇われる。口添えしてくれたのは、魅力溢れる動物使いのオーガストだった。アンクル・アルの野望は、一流のリングリング・サーカスと肩を並べること。大恐慌の最中、各地のサーカス団が潰れるたびに、目ぼしい団員や動物を買い取り、彼のサーカス団はどんどん大きくなっていた。一方、ジェイコブは、オーガストの非常にチャーミングな面と冷酷な面の二面性に翻弄される。オーガストには動物のショーの主役を務めるマーリーンという若く美しい妻がいて、ジェイコブは彼女に強く惹かれるが……。

というのが冒頭部分で、老人介護施設にいる現在の主人公と、1932年の主人公の話しが平行して進んでいきます。90歳を超え、誰にも理解されず、檻の中の動物のように軟禁状態にあるジェイコブの反骨精神とユーモアはなかなか楽しめます。

もちろん主体は1923年側にあり、印象に残る登場人物(成り上がり興行主のアンクル・アル、統合失調症のオーガスト、薬物中毒にかかるキャメル、同室になる小人のウォルター、ウォルターの愛犬クィーニー、そしてもちろん、マーリーンと、半ばあたりから登場する象のロージーなど)が沢山でてきますが、こちらの方は、綿密な調査に基づいて描かれた世界であるとはいえ、ちょっと甘いかな、という印象が残りました。

たとえば、団員に恐れられている人減らしの手段に、走行中の列車から突き落とす「レッドライティング」という非人間的な行為があります。当時実際に行われていたのは事実なのでしょうが、小説の中では、人は落命しても、ペットは運命をまぬがれるのです(この犬は前にも助かっている)。私もふだん小説の中で動物が犠牲になると悶々としてしまうのですが、ちょっと安直に話を進めすぎなんじゃ、と思われたところです。(全然関係ないけれど、かつてリーバス警部が付き合っていた女医と別れた原因も、リーバスが猫の出入り口のロックを外し忘れたため、女医の飼い猫が家に入れず、犬だか狐だかに惨殺されてしまったためでした。リーバスと女医の件はそっちのけで、しばらく悶々としたものです)

 このような印象はほかでも多々受けました。作者は当時のサーカスの状況を綿密に調べたと言っていますが、最初に物語りがあってリサーチを行ったというよりも、最初にリサーチをして、事実が生かせる物語をでっちあげたという感じ。煎じ詰めれば、勧善懲悪のハッピーエンドの物語なので、そこがちょっと物足りない。人生の悲哀の部分(きっと当時のサーカスはもっと悲惨だったはず)を切実に描いて読者の涙を振り絞っておけば、もっと厚みのある小説になっていただろうな、と残念です。アメリカでベストセラーになっているのは、国民性かもしれませんね。イギリスでの反応はイマイチみたいです。

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Sunday, May 20, 2007

"In the Tenth House" by Laura Dietz

In the Tenth Houseヴィクトリア朝ロンドンといえば、marginalia 的にはやっぱりユーレイでしょうか。

というわけで、降霊術者の女性とフロイト派の精神科医が出会って、その双方がその後の人生を狂わされてしまうというのが、このローラ・ディーツのデビュー作 "In the Tenth House" なのですが、リサーチもしっかりしているし、新人にしてはスキルもなかなかというわけで、わりと評判いいみたいですね。

こちらで出だしをちょこっと読むことができます(が、これだけではちょっと分からないですね)。

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The Camel Bookmobile, by Masha Hamilton

The Camel Bookmobile (UK)ケニアを舞台にしたラクダが運ぶ移動図書館の話ということで、このイギリス版のカバーを見てしまってはどうも手を出してしまいそうですね。

遊牧民族のもとに本を届けるラクダの隊商を心待ちにしている少女。トム・ソーヤーとかドクター・スース、とっても役に立たないヴェジタリアンの料理の本なんてのがお好みのようですね。The Camel Bookmobile (US)

ところが、部族の口伝えの伝統が乱されると反対する人々も多く、あるとき2冊の本が貸し出されたまま行方不明になってしまいます。本はすべてきちんと返すというのがこの図書館の存続の条件だったからさあ大変。なんとなく『No.1 レディーズ探偵社』が扱いそうな事件の予感が^^)

作者マーシャ・ハミルトンの3作目ということですが、アメリカの作家のようですけど、中東を舞台にした、時には幻想性も取り入れた作品を書いているようです。Booksense に立て続けに選ばれているところを見ると、書店や本好きの人に好まれる作風のようですね。

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Friday, May 18, 2007

Win a Signed Copy of Useless America by Jim Crace

Useless Americaジム・クレイスの幽霊本(って、幽霊が出てくるわけではなくて実在しない本のことですけど)Useless America については以前取り上げましたが、なんと、Powells.com ではほんとうにこの本を出版してしまうそうですよ。限定75部で作者のサイン入り、クレイスの架空の題辞にちなんで、うまい題辞をでっち上げた人に進呈されるとのことです。5/28 締め切りで誰でも応募できるようですので、脛に傷のある方……、じゃない、腕に覚えのある方はトライしてみてはいかがでしょう。まあ実際は題辞の部分のみが本物で(つまり今回の受賞作品で)、本文の部分はブランクなんだそうですが。

The Pesthouse (UK)The Pesthouse (US)で、クレイスの本物の新作の The Pesthouse のほうは、放置された環境問題のせいで中世に逆行してしまったアメリカが舞台ということで、コーマック・マッカーシーの The Road なんかと比較されているようですが、イギリス作家の描くポスト・ホロコーストのアメリカは一味違って面白そうですよ。といいながらまだ積んだままですが^^;

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Thursday, May 17, 2007

The Music of Razors, by Cameron Rogers

The Music of Razors2001年にオーストラリアで出版された作品のアメリカ・デビュウということですが、すごく面白そうなんですけど、どのあらすじを読んでも、どんな話なのかいまひとつよく分かりません。

どうもサマエルとともに天から堕ちた天使の一人が特殊な力を秘めた骨を残し、2世紀に亙ってそれを守ってきた銃弾摘出専門の医者が、跡継ぎを求めて現代の少年に接触するんですが、少年は守護霊と一体化してしまって……で、なにが起こるんでしょう。この医者というのも悪いやつなのか、なにを狙っているのか気になりますね。堕天使とハンターの争いに巻き込まれた2人の主人公の話なんでしょうか。

うむむ、作者キャメロン・ロジャーズのサイトにも、この本のプロモーション用サイトにも、これといった手掛かりはなさそうですね。いやまあなんにしてもハル・ダンカンの Vellum ほど理解不能ということはないでしょうから、手を出してみる価値はありそうです。

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Tuesday, May 15, 2007

Soon I Will Be Invincible, by Austin Grossman

Soon I Will Be Invincibleううむ、どうしても無視して通り過ぎることのできない悪趣味なカバーです。いえ、当たり前のスーパーヒーローものには全然惹かれないんですが、こういういかにもヘンテコそうな作品には思わず手を出してみたくなります。

自らの力を天下に知らしめようと、地球の公転軌道をずらし寒冷化を画策するマッド・サイエンティスト Doctor Impossible に対するは、リーダーが行方不明になってしまったため、やむなくスーパーヒーローのチーム「チャンピオンズ」を率いる羽目になった新米サイボーグ Fatale(ファタールですからもちろん女性です)。とはいえ二人とも自らの仕事や存在意義に疑問を抱えているようですね。

どう考えてもオフ・ビートな展開になりそうなこの作品、本職はビデオ・ゲーム・デザイナーだというオースティン・グロスマンのデビュー作ですが、この人、『コーデックス』の邦訳のあるNYタイムズのレヴュア、レヴ・グロスマンの兄弟らしいです(う、年齢が近そうだと思ったら、この2人双子じゃないですか)。なおさら一筋縄では行きそうにありませんね。プロモーション用のオフィシャル・サイトはこちら(あっさりしてて期待はずれです^^;)

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Sunday, May 13, 2007

"Alligator Boy" by Cynthia Rylant (Author), Diane Goode (Illustrator)

Alligator Boyおお~、これはオオトカゲの亜種、コドモドラゴン!……じゃなくて、ワニの着ぐるみを着たただのコドモですね。

人間のコドモでいるのに飽き飽きしてしまった少年が、母親の心配をよそにワニの姿で暮らすのだそうですが、いったいどんなことになるのでしょう。

こちらでちょこっと中身を見ることができるんですが、ちょっと古めかしくて懐かしい感じのイラストがかわいいです。イラストレータはコールデコット受賞者のダイアン・グッド。

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2006 Nebula Awards Winners

ネビュラ賞が発表になりました。相変わらずノミネーションの段階から非難の雨嵐で、SF関係で(読者にとって)一番役に立たない賞であることを誇示しているようですが(笑)、今年は全部門功労賞みたいな結果ですね。

いやまあマクデヴィットもケリーもビーグルもハンドも個人的には好きな作家ですので、わたしとしては文句はないんですが。まあこのあたりを敢えて除けて選ぶという道もあるんじゃないかという気もしますけど。ほんと、地味な賞になっちゃいました。

SeekerNovel: Seeker, Jack McDevitt (Ace Books)

Novella: Burn, James Patrick Kelly (Tachyon Publications)

Novelette: "Two Hearts", Peter S. Beagle (F&SF Oct/Nov 2005)

Short Story: "Echo", Elizabeth Hand (F&SF Oct/Nov 2005)

Magic or MadnessScript: Howl's Moving Castle, Hayao Miyazaki, Cindy Davis Hewitt, and Donald H. Hewitt

Andre Norton Award: Magic or Madness, Justine Larbalestier (Razorbill)

Damon Knight Memorial Grand Master Award: James Gunn

Author Emeritus: D.G. Compton

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"The Bestiary" by Nicholas Christopher

The Bestiary神話やら伝説やらヘンテコな動物に弱い私ですが、この本もちょっと気になるんですけど~。

シチリア移民の祖母から想像上の動物の不思議な物語ばかりを聞かされてきたブロンクス育ちの少年ゼノが、"the Caravan Bestiary" という幻の中世の動物寓話集を探し求めるというお話なのですが、その本というのが、グリフィン、ヒッポグリフ、マンティコラス、バジリスクなど、ノアの方舟に乗せてもらえなかったため滅びてしまった動物について書かれていたというから、これはちょっとおもしろそう(もし神様に選ばれてたら、今頃人面獅子身のマンティコラスが町中を闊歩してたんでしょうか?)。そしてその動物寓話集、なんとゼノ少年の家族のヒミツに繋がってたなんて!

というわけで、どなたか試しに読んでみません?

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Friday, May 11, 2007

Samorost

Samorostウェブでできるちょっとしたアドベンチャー・ゲームなんですが、背景といいキャラクタといいこれがじつにかわいいんです^^) なんとなく以前に紹介した Conclave Obscurum99 rooms を親しみやすくしたような雰囲気ですね。

小惑星に住む小人さんが、他の小惑星から攻撃を受けて調査に向かうんですが、これがまあヘンテコなところにヘンテコな生物がうじゃうじゃいて、はてさて小人さんは無事に帰れるんでしょうか……。

Samorostいやまあハゲタカにさらわれたりアリクイに喰われたり危険なことだらけなんですが(ちょっと誇張が含まれてます)、死んでゲームオーバーということにはならないとっても優しい設計のようです。

Samorost 2 のほうはダウンロード版が 800円ということですが、Samorost 1 はフリーでプレイできます。ただし Flash プレーヤが要るようですね。とりあえず無料版で遊んだんですが、ううむ、800円だし、買ってしまおうか……。

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Wednesday, May 09, 2007

Reality Leak, by Joni Sensel

Reality Leakまた面白そうな児童書見つけましたよ。木箱に入って町に到着したアーチボルド・キーンは、打ち捨てられた工場を買い取って Acme, Inc. というなにやら怪しい会社を始めます。種の代わりにポップコーンを蒔いたり、見えないインクを開発したり……。ウィリー・ウォンカのチョコレート工場のイメージですかね。

トースターから手紙が出てきたり、シャボン玉が文字になったり、線路のないところを列車が走り出したり、これは怪しいと思ったブライアンは、自分が犬だと思っている女の子スポットとともに、アクメ工場を探ることにしますが……。

作者のジョニ・センセルのサイトによれば、来年出版が予定されている10世紀のケルトの僧院を舞台にしたファンタジイも面白そう。

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Tuesday, May 08, 2007

Verdigris Deep, by Frances Hardinge

Verdigris DeepFly by Nightフランセス・ハーディンジ(ハーディングかも)の2作目ですが、続編というわけではないようですね。Fly by Night は『プリンセス・ブライド』を思わせるようなルリタニアもので、凝った文章といいひねくれた展開といい、最近の児童書ファンタジイでは出色の出来でしたが、こちらもヘンテコそうですね。

帰りのバス代がなくなってしまったリャンとジョシュとシェルは、古びた井戸に投げ込まれていたコインを拝借します。それからというもの、3人の周りでは奇妙なことばかり。リャンの手首にはあざが現れて幻覚を見るようになるし、ジョシュが触った電球は突然爆発するし、シェルは誰かが乗り移ったような話を始めるし。すべては井戸の魔女の仕業でした。

ということで、魔女の僕にされてしまった3人はさらに恐ろしい目に遭うようですね。ちなみに verdigris というのは緑青のことだそうですが、それにあわせたカバーもなかなかそそります。

ハーディンジは、子供におもねない文章といいシニカルな描写といい、そのうち大人向けの作品に手を出す作家だと思いますので(わたしの勘はけっこう当たるんですよね、ウィリアム・ニコルスンとかクリス・ウッディングとか)、当分目を離せそうにありません。

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Monday, May 07, 2007

"The Secrets of the Chess Machine" by Robert Löhr

The Secrets of the Chess Machine18世紀ハプスブルク帝国時代、女帝マリア・テレジアの歓心を買うため、ハンガリーの男爵ヴォルフガンク・フォン・ケンペレンが発明したのが、史上初のチェスを差す自動人形、その名も「トルコ人」。オスマントルコが衰退しつつあった時代とはいえ、長年の敵ですからこれに負けたら悔しかったでしょうね~。ところがこれが強いんです。それもナポレオン・ボナパルトやベンジャミン・フランクリンらを次々と負かしてしまったほど。とは言っても、実はこの人形、中に人間が入って操作していたインチキ・マシンだったそうで、エドガー・アラン・ポーは『メルツェルの将棋指し』(メルツェルはケンペレン後の所有者)で、そのカラクリを推理しています。

そんなセンセーショナルで楽しい実話を元に、ドイツのジャーナリストで脚本家のロベルト・レールが書いた歴史冒険小説が、"The Secrets of the Chess Machine" で、これは彼の小説家としてのデビュー作でもあるとのこと。

人形とはいえ「トルコ人」の強さに欧米人が賛嘆の声を上げざるを得ないというのも、当時の社会情勢を考えると奇妙なことですが、啓蒙時代に欧米の知性を次から次へと負かしてしまう陰の立て役者が、移民で浮浪者の小人という社会からのはみ出し者である設定も、なんとも皮肉。作者がジャーナリスト出身だけに歴史的部分はかなり忠実に書かれているようですが、宮廷内の陰謀に巻き込まれたりと、創作の部分もおもしろそうです。

Times Online のレヴューはこちら

エコノミスト誌のトム・スタンディッジによる "Mechanical Turk: The True Story of the Chess Playing Machine That Fooled the World" も、同じ実話にミステリ色を加えた作品のようなので、読み比べてみるのもいいかもしれません。

ご参考のため、実在した自動人形「トルコ人」についてはこちら

なんか表紙がすごくかわいくありません?

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Saturday, May 05, 2007

Can You Tell the Difference?

Star Lake Saloon and Housekeeping CottagesSummer Peopleあ、いえ、この2冊がお薦めの本というわけではありません。2冊の表紙を比べてみて、なにかお気づきの点はありませんか? いえ、左側のほうが脚線美がきれいとかそういうことではなくて^^;

じつはこの2冊、同じ本のハードカバーとペーパーバックとか英版と米版というわけではなくて、別の出版社から出た縁もゆかりもない本なんです。同じデザイン会社を使ったとかそういうことなんでしょうか。

The Seal WifeOne Day the Ice Will Reveal All Its Deadこの話題、クレア・ダドマンのブログから拝借してきたんですが、彼女も同じ経験があるそうです。Wegener's Jigsaw のアメリカ版 One Day the Ice Will Reveal All Its Dead のハードカバーが黄色い表紙のほうですが、確かにデザイン的にはかなり変えられてますが、ベースは同じものですね。

まあ有名な絵画とか、イラストレータの特定の作品であれば、しばしば別の本のカバーに使われることはあるわけですが、似たタイプの作品にデザイン素材が使いまわしされるっていうのは面白いですね。作者にしてみればあんまりうれしくないかもしれませんが。

The Midnight SideThe Etched Cityもう一組、このブログにも遊びに来てくれたK・J・ビショップの The Etched City でも同じことが起きています。たまたまナターシャ・モスタートの作品を先に読んでいて、ビショップのマス・マーケット・ペーパーバックが出たときには既視感があったんですが、本の雪崩が起きてモスタートの作品が現れたときにはビックリしました(笑)

このカバーの場合には帽子を被せたり服の色を変えたりと、どう考えても原画のイラストレータが手抜きをしたことが見え見えなのが笑えます。まあどちらも作品の内容とは直結していないんですが、イメージ的には悪くないですね。ちなみにビショップによれば、オーストラリアのある作品にもこの絵が使われているそうで、双子だと思ってたらじつは三つ子だったというオチでした^^)

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David Mitchell on The TIME 100

The TIME 100なんと~、デイヴィッド・ミッチェルが今年のタイムの The TIME 100 この世界を形作る100人にリストされているではないですか。100人のうちで作家が2人だけで、もう一人がノーラ・ロバーツ(meeeh!)っていうのはそんなもんなのかな~という気もしますが、やっぱり期待の若手ナンバーワンなんでしょうね。

いちおう一通り 100人の名前だけ眺めてみましたが、かなり知らない人が多くて、どうもわたしが世情にうといことが実感されたリストでした。まあ正直あんまり面白いセレクションじゃないですけどね。

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Pronunciation Guides to Film-Stars & Authors

アマゾンのブログで面白そうなことが色々始まってますが、この映画スターの名前の発音ガイドっていうのは役に立ちそうですね。じつは発音が分からないのは日本人だけじゃなくて、珍しい名前の場合はネイティヴに訊いても「自分はこう発音しているけど……」という自信なげな答えが返ってくる場合が多いです。それも訊く相手によってけっこうまちまち(笑)

ということで、作家の名前についてもガイドを作ろうということで、いま調査対象の募集をしてますので、発音を知りたい名前がありましたら、コメントで依頼しておいたらいかがでしょうか。ちなみに、とりあえず例として挙がっているマイクル・シェイボンはいいとしても、Chuck Palahniuk がチャック・ポーラニックだったなんて、みなさんご存知でした? パラニュークと後ろにストレスがあるんじゃなくて、頭のポーが強いんですね。

リストにある Jonathan Lethem は日本ではジョナサン・レセムですが、これはリーサムだったはず。まあ答えを待つことにしましょうか。

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Friday, May 04, 2007

Logorrhea: Good Words Make Good Stories, edited by John Klima

Logorrhea: Good Words Make Good Storiesナショナル・スペリング・ビー・コンテストの難問をテーマにしたアンソロジイだそうです。難しい綴りの単語をいかに正しく書けるかを競うコンテストだけあって、なにやら見たことがない単語や、見覚えはあるけど意味が全然浮かんでこない言葉が選ばれてますね~。日本で言えば、さしずめ漢字検定のトップクラスの難字に当たるんでしょうか。21編収録ということですので、これを読めば 21の難しい単語の意味と綴りが身につくという、一石二鳥の優れものです。とはいえ、正しく解説されているのかどうかは保証の限りではありませんけど^^;

収録作をリストしておきますけど、作者のほうはうちのブログではおなじみの人ばかりですね。ハル・ダンカンの "The Chiaroscurist" も再録されてますし。表題作の "Logorrhea" の作者ミシェル・リッチモンドだけは初めて目にする名前ですが、わたしが知らないだけみたいですね。編者のジョン・クリーマは Electric Velocipede という小雑誌を個人で編集して出版している人で、こちらもおなじみですね。

  • Hal Duncan - The Chiaroscurist
  • Liz Williams - Lyceum
  • David Prill - Vivisepulture
  • Clare Dudman - Eczema
  • Alex Irvine - Semaphore
  • Marly Youmans - The Smaragdine Knot
  • Michael Moorcock - A Portrait in Ivory
  • Daniel Abraham - The Cambist and Lord Iron: A Fairy Tale of Economics
  • Michelle Richmond - Logorrhea
  • Anna Tambour - Pococurante
  • Tim Pratt - From Around Here
  • Elizabeth Hand - Vignette
  • Alan DeNiro - Plight of the Sycophant
  • Matthew Cheney - The Last Elegy
  • Jay Caselberg - Eudaemonic
  • Paolo Bacigalupi - Softer
  • Jay Lake - Crossing the Seven
  • Leslie What - Tsuris
  • Neil Williamson - The Euonymist
  • Theodora Goss - Singing of Mount Abora
  • Jeff VanderMeer - Appoggiatura

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The Savage Detectives, by Roberto Bolano

The Savage Detectives2003年に亡くなったチリ生まれの作家ロベルト・ボラーニョの代表作が英訳されて、やっとワールドワイドな評価が始まったみたいです。スペイン語圏の作家については全く無知なのでほとんど名前すら知らなかったんですが、現代ラテン・アメリカ文学のナンバーワンの担い手として、将来を嘱望されていたようですね。

いやじつは、The Savage Detectives なんていうタイトルなので、わたしは南米産のハードボイルド・ミステリなのかと思ってました^^; 作者と思しき詩人の主人公が、メキシコ・シティを舞台に友人とリアリズム文学のムーヴメントを始めて、その運動のきっかけとなった昔の詩人の足跡を追って、世界各地を探し回る話とのこと。プロットよりは、出会った人々とのやりとりや、ラテン・アメリカ文学に対する様々な考察を味わう本のようです。かなりユーモラスな部分もあって、門外漢でも十分楽しめるということですので、手を出してみましょうかね。いやでも、ムーヴメント自体がオクタビオ・パスやガルシア・マルケスを槍玉に挙げたパロディらしいので、そのあたりでさえろくに読んでいないわたしにはやはり無理ですかね~^^;

ちなみに、こちらに過去 25年間にスペイン語で書かれた本のベスト 100のリストがありますが、セレクションが妥当なのかどうかは分かりませんけど、マルケスの『コレラの時代の愛』とリョサの『ヤギの祝宴』に続いて、第3位にこの作品、第4位もボラーニョの 2666 が選ばれています。

せっかくですので、10位までリストしておきます……って、タイトルだけではなんにもわかりませんが^^;

  1. El amor en los tiempos del cólera, Gabriel Garcia Marquez
  2. La fiesta del Chivo, Mario Vargas Llosa
  3. Los detectives salvajes, Roberto Bolano
  4. 2666, Roberto Bolano
  5. Noticias del imperio, Fernando del Paso
  6. Corazón tan blanco, Javier Marias
  7. Bartleby y Compañía, Enrique Vila-Matas
  8. Santa Evita, Tomas Eloy Martinez
  9. Mañana en la batalla piensa en mí, Javier Marias
  10. El desbarrancadero, Fernando Vallejo

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Thursday, May 03, 2007

2007 Arthur C. Clarke Award Winner

Nova Swingクラーク賞が 5/2 に発表されたようですが、M・ジョン・ハリスンですね~。受賞作は久々のSF復帰となった 2002年の前作 Light の続編ということで、ポストモダンなスペース・オペラと呼ばれた前作に対し、こんどは一体なにをやってるんでしょう。いやまあ Viriconium でもそうですが、普通の意味での続編なんて書くわけのない作家なんで。

クラーク賞はその名前の印象に反して、かなり文学寄りの作品が受賞することが多いので、今年はリディア・ミレあたりかな~と個人的には思ってたんですが(ジャン・モリスのものは旧作に書き下ろしの短編を加えたものなので、新作としての意味は薄い)、なんかジャンルとメインストリームのバランスが取れていそうな作品に落ち着いたみたいですね。後追いになりますが、これも読まないと。

表紙がひどいという人が多かったんですが、わたしにはこの色使いや構図がぴったりくるんですけど、やっぱり趣味悪いんでしょうか。

候補作もリストしておきます。

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Wednesday, May 02, 2007

The Lollipop Shoes, by Joanne Harris

The Lollipop ShoesGentlemen & Players が何故か不思議とエドガー賞の候補になっていたジョアン・ハリスですが(惜しくも受賞は逃しましたが)、新作はなんと、あの『ショコラ』の続編だそうです。

とはいっても、登場人物は母親のヤンと二人の娘ロゼットとアニ。『ショコラ』では母親ヴィアンと娘のアヌクでしたので、どういう関係なんでしょう? 母親のヴィアンが死んだとかいってますので、アヌク=ヤンということなんでしょうか?

ともかく、今度は田舎町ではなく、モンマルトルの石畳の通りに面したチョコレート・ショップが舞台だそうです。ううむ、あの二人の雰囲気からいったら、マレあたりのほうが向いていそうなんですが(ちなみに、モンマルトルといえば娼婦街とかアラブ人地区の印象が強いですけど)。Runemarks

今回の悪役は、ロリポップ・シューズ(ってなんなんだ)を履いたゾジ・ド・ラルバということで、魔女のイメージなんでしょうかね。これだけでは何が起こるのか一向に不明ですが、読んで確かめてみるしかなさそうです。

ちなみに、8月には Runemarks なんていう新作がリストされてますが、こちらはモロにファンタジイのようですね。料理の本やミステリだけじゃなく、流行りの児童書にも参入ということなんでしょうか。ともかく気になる作家ではあります。

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Persepolis: Le Film

Persepolis: Le Filmひぇ~、知らないうちに『ペルセポリス』がアニメになってました。MySpace のオフィシャル・サイトでトレーラーが見られますが、白黒のマルジが動いてます!

本物のおばちゃんマルジのインタヴュウ映像もありますね。なんていってるのかはわたしに訊かないでください^^; サトラピ自身がコ・プロデューサとして参加しているので、これは間違いなく期待できるでしょう。

フランスでは 6/27 封切りのようですが、果たして日本でも公開されるんでしょうか。まあどうせ DVD になったら即座に買いますけど。ともかく楽しみ~^^)

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