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Saturday, November 04, 2006

"Saffron and Brimstone: Strange Stories" by Elizabeth Hand

Saffron and Brimstoneエリザベス・ハンドの出たばかりの短編集です。この本のウリは何と言っても、2004年の世界幻想文学大賞をコレクション部門で受賞、IHG賞やブラム・ストーカー賞にもノミネートされた短編集 "Bibliomancy" に収録されている4作品のうちの3作が収められていることでしょう(収録されていない作品 "Chip Crocket's Christmas Caroll" はまだ Sci Fiction で読むことができます)。"Saffron and Brimstone" はこれにさらに5作品が加えられているので、内容的にもお値段的にも超お得じゃないでしょうか。

このうちのふたつだけは以前読んだので、手抜きの私はそのとき内輪向けに書いた内容紹介を貼り付けてしまいます。

実話に基づいて書かれた "Pavane for a Prince of the Air" は、なかなか良い作品でした。元ヒッピーで歌手の友人が突然脳腫瘍で倒れ、衰弱していく彼を為す術もなく見守るしかない妻と作家の主人公。ヒッピー仲間たちと交代で泊まり込みの看病しながらも、最初はやり場のない恐怖と不安の毎日を過ごします。ある日、人が今世から来世に渡るのを手伝うという女性が現れてからは、「死」をありのまま受け入れる心の準備を整え、その日を迎える様子が淡々と、でもヒッピー色(?)豊かに語られていきます。

"Cleopatra Brimstone" は、ひとことで言うとファンタジー系女版『コレクター』? アメリカで昆虫学を学ぶ女子大生が、レイプされてふさぎ込んだ気を紛らわすためにロンドンに渡るのですが、そこで彼女はまるで蛹が蝶へと変態するように同一人物とは思えないほど唐突な変身を遂げます。リージェンツ・パークの動物園で働くことになった彼女が持つ珍しい蝶のコレクションは……(う、Booklist の紹介文はネタバレ)。

と、このふたつからだけでも、真摯に友人の死と向き合う作品あり、怪しげな性向(?)の作品ありと、幅のひろい作品集であることが窺えますね。ほかにもどんな Strange Stories が出てくるのか期待できそうです。

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Comments

そういえば Bibliomancy は、当分ペーパーバックは出ないだろうからといって売りつけたんでしたっけ^^; まあカバーだけでも持ってる価値がありますのでお許しを。こちらも買うんですね~。

Posted by: a nanny mouse | Sunday, November 05, 2006 at 00:48

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