Thursday, August 31, 2006
あれ、この表紙は日の丸?(←太陽、大きすぎ)画像を拡大してみると、なんとタイトルと著者名は縦書きのアルファベット!
というわけで、日本在住のスコットランド人による、日本が舞台の短編集だそうです。日本やイギリスのアマゾン読者評を読むと、よくありがちなヘンテコニッポンではなく、確かな観察眼によって描かれた、どこの国にでも当てはまるような、現代人の孤独などを扱った作品のようですね。日英双方の読者から高く評価されているというのは、作品の質の高さと普遍性を物語っているのではないでしょうか。
それを裏付けるのが(ローカルではありますが)The Scotsman & Orange Short Story Award へのノミネート。スコッツマン紙とオレンジ賞が共催する賞で、対象はスコットランド人が書いた短篇の応募作品。2年前に設立され、今年のテーマは Work だったそうですが、"Escalator " はその最終選考に残った5作品のひとつとのこと。
今、Scotsman の Podcast でその5作品の朗読を毎週1作品ずつやっていて、最終回の今週がこの "Escalator " です(朗読しているのは作者ではなく、俳優だそうです)。最終的な受賞者クライオー・グレイらの作品もまだ聴けるようです。
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ふむむ、いちおう頼んであるんですけど、どうしたもんでしょうねえ。
西インド諸島のプランテーションで育った女性が、許婚の一方的な婚約破棄を調べるためにロンドンに戻ったところ、なにやら怪しい儀式に巻き込まれて、中国人の殺し屋とスウェーデン大使の助けを得ながら、ヴィクトリア朝のイギリスで許婚の秘密と自分の出自の謎に迫るサスペンスということですが……ファンタジイの要素も入っているようですね。
かなり評判になっているようで、まともなところでの評価も悪くないようなんですが、なんかダイアナ・ギャバルドンあたりが引き合いに出されると、よくてもせいぜいロマンチック・アドヴェンチャー止まりかという懸念もありますね。そのうえ長そうだし。どなたか味見される方はいらっしゃいませんでしょうか。いちおうですね、シャーロック・ホームズとジェイン・エアとアイズ・ワイド・シャットを合わせたみたいな作品っていわれてますよ(なんなんだこの組み合わせは)。
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Tuesday, August 29, 2006
たぶん今いちばんどんくさくてかっこいいバンドがこの Silversun Pickups ですね~。
イニシャルのS…・P…でも分かるように、Smashing Pumpkins を意識したような90年代の音を出すバンドといわれてますが、ちょうどその時期にポピュラー・ミュージックを聴いていなかったわたしにとっては、もっと昔の70年代の音を今ののりでやっているような感じで、なんとも感動的です。間違いなく今年のベストの1枚ですね。
"Well Thought Out Twinkles" のイントロのやりすぎのギターとベースとドラムを聴くと一体何が始まるんだと思いますが、ちょっとかすれた甘い鼻つまり声のヴォーカルが出てきて、あとはドライブ感抜群のスケールの大きな音に揺さぶられるのみ。"Lazy Eye" みたいなゆったりと聞かせる曲もいいですね。キーボードの作り出した広がりに心臓の鼓動のようなベースを弾ませたバラードの "Rusted Wheel" も聞きほれてしまいます。
エンディングの "Common Reactor" のマシンガンの乱射のような終わり方は、もう誰がなんと言おうと絶対やりすぎで、バカとしかいいようがありませんが、ここまで聴いたらもう全部許してしまおう^^) ともかく乗せて乗せてじわじわと燃えていく感動的な曲のオン・パレードで、1曲として退屈な曲がないのは名盤の印でしょう。
去年出た EP の Pikul は、アコースティックなアレンジや軽いポスト・ロックふうの味付けもある、女性ヴォーカルもフィーチャーしたおとなしめの曲ばかりでしたが、同じバンドがこうまで変わるとはとても信じられませんね。いやまあ静かに聞かせるこういう演奏もそれはそれでいいんですけど。
Youtube にもライヴとかポストされてるようですが、なんか遅い接続だと最近は途中で切られちゃうみたいですね。う、あの凄いベースは女の人だ。
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児童書です。月夜に蒼白く浮かぶキリンの表紙がいい感じですね~。「キリンてこんな色じゃない!」と思った人、早まってはいけません。これでいいんです。
南アの野生動物保護区で祖母と暮らすことになった11歳の孤児マーティーン。祖母は冷たいし、学校では疎外感……。でも、彼女はある夜、伝説の白いキリンに出会い、それから不思議な冒険が始まるようです。
著者自身、16歳までローデシア(現ジンバブエ)の農場に住んでいたそうなので、実体験も交えて描写もリアルなんじゃないでしょうか。これはデビュー作とのことですが、けっこう評判いいみたいですね。
インタヴューはこちら 。
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ジョン・コナリーといえばホラーがかったミステリのシリーズを書いてる人ですが、新作のこの作品はなにやらダーク・ファンタジイみたいですね。まあ短編集ではホラーも書いてるようですけど。
母の死を神話や妖精物語で紛らわしていた少年が、怪物や狼や英雄たちが闊歩するところへ呼び込まれてしまい、「失われたものの本」を探すということで、やっぱりYAものでしょうか。とはいえ、鬼畜と笑いが同居した作風の作家らしいので、ありきたりのものにはなりそうにないですね。タイトルとカバーもなかなかそそりますし。
作者のサイト で最初の章 が読めるようになってました。YAとは明記されてないようですが、この物語口調だとやっぱりYAもののようですね。
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Sunday, August 27, 2006
8/26 にヒューゴー賞が発表されました。
長編部門は意外や意外ですね。てっきり Accelerando だと思ってました。いやまあ、ロバート・チャールズ・ウィルスンは個人的にはむちゃくちゃ好きな作家で、長編は前作の Blind Lake まですべて読んでるんですけど、受賞作だけはまだでした^^; これでウィルスンの邦訳が再開するのは確実でしょう。よしよし。
ノヴェラはイアン・マクドナルドかケリー・リンクかと思いましたが、やっぱりヒューゴー賞らしい選択ですね。ビーグルのノヴェレットは、よかったなと思う反面、作品としては受賞するほどではないでしょうという感じ。短編部門は……う、この人名前ぐらいしか知らない^^;
ちなみに同時に発表されたキャンベル新人賞は、Old Man's War がヒューゴーの長編部門の候補にも上がっていたジョン・スコルツィ(と発音するらしい)でした。新しいアイデアがなんにも出てこないんですが、メランコリックな主流文学的センシビリティの、ミリタリものとしては異色の作品です。
正式発表はローカスの記事 へ。全候補のリストはこちら 。
Novel
Novella
Novelette
"Two Hearts", Peter S. Beagle (F&SF Oct/Nov 2005) (our comments )
Short Story
Related Book
Dramatic Presentation: Long Form
Serenity (Universal Pictures/Mutant Enemy, Inc.; Written & Directed by Joss Whedon)
Dramatic Presentation: Short Form
Doctor Who : "The Empty Child" & "The Doctor Dances" (BBC Wales/BBC1; Directed by James Hawes; Written by Steven Moffat)
Professional Editor
Professional Artist
Semiprozine
Locus , Charles N. Brown, Kirsten Gong-Wong & Liza Groen Trombi, eds.
Fanzine
Plokta , Alison Scott, Steve Davies & Mike Scott, eds.
Fan Writer
Fan Artist
John W. Campbell Award for Best New Writer
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Saturday, August 26, 2006
Exchange の作者の大人向けの作品ということですが、なにやら思いっきりヘンテコそうですよ。
フランケンシュタインの花嫁だった老女ブレンダがウィットビイ(魔女の産地ですね)でベッド&ブレックファストを開いてるんですが、どうもやってくるお客が怪しいやつらばかりで、ヘンテコな事件に巻き込まれて親友のエフィとともにミス・マープル張りの活躍をするとのこと。
シャーレイン・ハリスが引き合いに出されててもあんまり食欲湧きませんが、グレゴリイ・マガイアとかジャスパー・フォードに比較されるとなると、これは手を出さないわけに行きませんね。ちなみに、Exchange は感想書き忘れてますけど、ごくごくいい話でした。
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Friday, August 25, 2006
街中に突然現れた狒々。ペットにしていた動物が逃げて大騒ぎ――というのは、日本でもよくある話ですが、こちらがちょっと違うのは、この狒々ったら完璧な英語を話すのだそうです。
動物が人間の言葉を理解するというのは理想的に思えますが、本当にそうなったら逆に人間の世界と動物の世界の板ばさみになって、なにやら大変そうです。例えば、動物だったら何も着てなくて当然ですが、それが言葉を理解する狒々だったら……う~ん、やっぱり洋服を着るのが礼儀というものなのでしょうか? そんなヘンテコで知的な狒々にまつわる騒動がコミカルに書かれたシュールな物語のようです。
作者の Medvei は、イギリスの大学でフランス語とドイツ語を専攻、中国で一時教師をして、帰国後中国語の学位も取得、現在は大学でフランス語と英語を教え、中国語の翻訳もしているという語学の才人です。そんな経歴を知ると、なおさら興味を引かれますね。そして、作者自身によるリトグラフのイラスト付となったら、もう買うしかないでしょうか。
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なんの予備知識もなく、普通の女性ヴォーカリストの軽いポップなアルバムのつもりで聴き始めて、ぶっとびました^^; わたしが知らないだけで、ひょっとしてむちゃくちゃ有名な人なんでしょうか? そのわりには日本盤も出てないようですけど、日本では漢字名で出てるんでしょうかね。
ともかく、ちょっとつぶやき型の、決して歌い上げないタイプのしっとりとしたヴォーカルが、ジャズやボサノヴァ、カントリーやフォーク、ときにクラッシックのフレーズを入れて、繊細なアルバムに仕上がっています。もともとピアノが専門ということですが、ヴォーカルにあわせた押さえた使い方がいいですね。
ということで、新作の Dreaming Through the Noise が一発で気に入って、前2作も買ったんですが、デビュー作の Waking Hour を聴いてまたまたぶっとび! 若々しいヴォーカルによる少々ラフな作りがさらに素晴らしいじゃないですか。冒頭の "The Tower" で聴かれるブルージイな軽いロックや、この1曲のためだけでもアルバムを買っても惜しくないような名曲 "Between" のやりすぎてない電子音の使い方が、新作での洗練とはまた違って光ってます。う~ん、どちらかというと大人っぽい新作より、こちらのデビュー作のほうが好みかも。
2作目の Warm Strangers は、まだあまり聴いてないんですが、基本的にデビュー作の延長の感じで、先にデビュー作を聴いてしまうとちょっと印象が薄いですかね。隠しトラックとして1曲入っている中国語で歌われた曲がなかなかチャーミングですけど。そう、中国系の人なんですね。発声のベースに中国語があるので、子音の発音が丸くソフトになってるんでしょうか、ともかく、心地よさの域を突き抜けた親密さを感じさせる声と曲の組み合わせが絶妙です。
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Thursday, August 24, 2006
また際物かといわれそうですが、かなり評判いいようなんですよ。コメディアンが書いた深く訂正理論……じゃない、不確定性理論をベースにしたスラップスティックだそうです。
シュレディンガーも主役の1人として登場するようですね。あとは自称モンタナ自由州の大統領とか、死んでて死んでないミュージシャンとか、神の意思が通りを横切るのを待っているホームレスの預言者とか、世界の歴史を書き換えている女性とか、ヘンテコな登場人物のお馬鹿な物語が絡んできて、不確定性理論が理解できるようになってるみたいです。かえってワケワカメになりそうな気もしないでもないですが^^;
プロットだけじゃなく文章面でも遊んでて、一人称・二人称・三人称を使い分けた語りとか、聖書やシェイクスピアを模したパートもあるとか。なかなか楽しいかも。
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Wednesday, August 23, 2006
カウンターが 30000 に近づいていて、この感じでは8月中に到達しそうですので、またキリ番キャンペーン、やります。暑い夏ともおさらばということで(快適な夏を過ごしている人にはすみません)、踏まれた方には、レイ・ブラッドベリの Farewell Summer か、あるいはお好きなハードカバーを差し上げることにしましょう(ただし、ヘルムート・ニュートンの SUMO なんていう意地悪はなしでお願いします^^;)。日本語もOKですし(まあダン・シモンズの『イリアム』 止まりでしょうか)、都合が悪ければアマゾンのギフト・カードにさせていただきますので、コメントで申告ください(ただし、Farewell Summer の場合は10月発売になります)。
申告してくださった方が二人以上になった場合は、例によって大岡裁きで、本の引っ張り合いをしていただき、う~ちぎれる~という本の痛みに耐えかねて、先に手を放した方の勝ちということに……って、これはソロモンでしたっけ? う~ん、なんかウェブ上ではどうやったらいいのか分かりませんので、三方一両損にしましょうかね。
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Tuesday, August 22, 2006
ぜんぜん新しい本ではありませんが、児童書ファンタジイの定番中の定番でありながら、日本ではほとんど知られていないようですので、ちょこっと紹介しておきます。じつは何年か前に『マイロのふしぎな冒険』 というタイトルで邦訳も出ているんですが、言葉遊びの部分がうまく移しかえられなかったのか、それとも出版社が熱心じゃないのか、話題にもならずに埋もれてしまってますね。本国アメリカではチャリチョコ(Charlie and the Chocolate Factory )並みの人気作品で、知らない人はまずいないくらいに有名なんですけど。
お~、Amazon.com では、The Phantom Tollbooth の読者評が 500件、チャリチョコ が 409件で、なんと勝ってるではないですか!! まあいろいろなところで言及されることが多いので、児童書に携わる人には必読書ですよ。
てことでちょいと Wikipedia でカンニングを^^;
ひまを持て余している少年 Milo の元に、あるとき組み立て式の料金所が送られてきて、Milo はおもちゃの自動車に乗って Kingdom of Wisdom へ向かうんですが、ヘンテコな世界でヘンテコな人々に会いヘンテコなことに巻き込まれてしまうんですよね。メインとなるのは Dictionopolis と Digitopolis の争いで、まあ最後には Milo が丸く治めてメデタシメデタシとなるんですが、その過程がおかしいのなんのって……『オズの魔法使い』のノリで書かれた『不思議の国のアリス』の感じでしょうか。
ハムレットのように迷ってばかりの Whether Man とか、二つの国の板ばさみになる Rhyme と Reason の二人のプリンセス、Digitopolis を支配する Mathemagician …… とくれば、まあ想像はつくと思います。
ということで、おそらく翻訳では面白さは半減すると思いますので、やっぱりそのあたりがほとんど知られていない原因でしょうか。
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Monday, August 21, 2006
ひぇ~、知らなかった! これってほんまもんにあのリチャード・グラントの新作なんでしょうか、それとも同姓同名の別の作家のものなんでしょうか。
リチャード・グラントっていうのは、超傑作のデビュー長編 Rumors of Spring を筆頭に、ときには難解な、ときにはごくシンプルなファンタジイやSFを書いてる、不幸にもあまり有名じゃない大作家なんでした。雰囲気はジョン・クロウリーにごく近いですね。数少ない長編は1冊を除いて全部読んでますが、個人的にはティム・パワーズやグレアム・ジョイス並み(つまりトップクラス)のファンタジイ作家だと思ってます。最後に新作にお目にかかったのがもう5~6年も前なので、いったいどうしたのかと気になってたんですが……。
しかし、ナチの支配するドイツを舞台にした『ナヴァロンの嵐』のような歴史冒険ものといわれると、むちゃくちゃイメージが違うような。Amazon.com にある Publishers Weekly の紹介によれば、ジャーナリストのデビュウ作ということになってます。とはいえ、現在54才といえば、グラントの生まれは 1952年なんで計算は合ってますし、あまり信頼できない Wikipedia によればグラントの新作のようでもありますし。ゲイの青春ものの側面とか、ノヴァーリスを筆頭としたドイツ文学や音楽への言及、二人称による作者の割り込みとなると、かなりグラントらしいですもんね。これはもう読んで確認してみるしかないですね。
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Sunday, August 20, 2006
この物語の舞台は、17世紀の終わりから18世紀にかけてのイギリスとその植民地北アメリカ。近代科学の萌芽期で、一般の人々はまだまだ非科学的な迷信に囚われていた時代だ。その迷信の中の最たるものは「魔女の存在」で、合法的に魔女狩りが盛んに行われていた時代でもある。実際、1692年アメリカの、悪名高きセイレムの魔女裁判では、多くの無実の人々が魔女として処刑されている。
主人公ジャネットの父も、魔女を見つけ出す仕事を天職とし、誇りを持って取り組んでいたひとりだ。そして将来跡取りとなる息子ダンスタンを連れて魔女狩りに出ては、そのノウハウを息子に伝授していた。一方、女であるため留守番をせざるを得なかったジャネットは、その間、亡くなった母の姉妹である叔母イゾベルに預けられるのだが、未亡人の彼女はラテン語や最新の自然科学に通じていて、実際の実験を通してそれらを十代始めの姪とその友人に教えるのだった。そんな彼女らの尊敬する人物は『プリンキピア』を著したアイザック・ニュートンだ。
ところがイゾベルの動物解剖実験が魔女の所業と告発され、ジャネットの父は義理の姉妹を魔女裁判にかけ、処刑することを余儀なくされる。そしてかわいがってくれた叔母の悲惨な最期を見たジャネットは、彼女の仇を取るために、魔女や悪魔の存在を科学をもって否定することに生涯をかけることを心に誓う。
叔母の裁判で「魔女」の非科学性を証言してもらおうとニュートンに会いに行ったり、父が左遷させられたアメリカでインディアンの襲撃にあって誘拐されたり、ベンジャミン・フランクリンと電撃的な恋愛をしたり(フランクリン18歳、ジャネット40代!)、イギリスからアメリカに渡る途中で船が難破して無人島で暮らしたり、魔女であることを否定するための自分の裁判でモンテスキューに弁護してもらったり……。知的で冒険心があって、信念を持って正しいと思ったことに突っ走るジャネットは、モロウの代表作のひとつ "Only Begotten Daughter " の主人公ジュリーと同様、とても魅力的だ。ただ今回は、スラップスティック的な実在の人物との絡みは別として、実際のできごとについての綿密な調査をもとに書かれた作品なので、ファンタジーではなく歴史小説として読んだほうがいいだろう。
この作品にはもうひとりの異色の語り部がいる。それがニュートンを父と呼ぶ『プリンキピア』なのだが、客観的に語られる他の部分とは違い、こちらのほうはかなり作者の主張や感情が盛り込まれていて、作者の分身のようにも思える。「魔女裁判」をテーマパークのようにして町おこしに使ってる、現在のセイレムに対する憤りなどは、作者の意見そのままだろう。
モロウの作品であるからには、ただの歴史小説ではありえない。本書の中で直接糾弾されているのは魔女を信じた者たちだが、聡明な女性や、情け深いインディアンらの登場人物が配されていることにより、当時非科学的な根拠によって差別を受けたのは魔女の烙印を押された人々だけではないことも同時に伝わってきた。権力や、無知蒙昧な人々の盲信によって生じた差別だが、同じ血を分けた姉弟の対立が描かれていることによって、主義や信条には生まれや遺伝は無関係で、なにより教育が重要であることも再認識させられた。
歴史小説ではあるのだが、モロウにとって今の時代にこれを書かなくてはならない理由があったのだと思う。
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Saturday, August 19, 2006
ううう、かわいい~~~。これは文句なしに超オススメ!!!
表紙はホントの郵便物みたい。宛名の紙がちょっと汚れて角が剥がれてたり、蟻が潰れてへばりついてたり(リアルに汁が出てるし)、おお、その横には蟻が囓った穴が! 作者の名前のところもここだけつや出しなので、思わず本物のシールかと思ってカリカリ爪で引っ掻いてしまいました(印刷でした)。スタンプの滲み具合も、結んである紐も(これも印刷です)いい味だしてますね~。なんだかミアキャットから本当に郵便が届いたような錯覚に陥って、表紙を見るだけでとってもうれしい気分になります。
表紙だけでもかなりの満足感ですが、表紙を開けると……ぎゃ~~~、見開きがミアキャットのフォトアルバムになってて、親戚一同のスナップ写真やら記念写真やらがうじゃうじゃ。これがまた仕草とか表情とか、どれもいいんです(感涙)。本文に入る前にこんなに喜んじゃっていいんでしょうか?
そして本文。ミアキャットの少年サニーは、大家族にほとほとうんざりして、ひとり旅に出ることにします。この絵本の大部分は、彼があちこちから家族に送った絵はがきで構成されています。これがすごく上手い。絵はがきを使うアイディアもなかなかだけど、その文や文字から彼の気持ちがよ~く伝わってくる、そのワザがすばらしいです。
絵もまた、よ~く見ると、いろいろ細かいとことか笑えて、本当にユーモアのセンスがいいんです。あと、観察力がすごいなと感動してしまいました。
個人的には "Wolves " を越えた気がしますが、いかがでしょうか?
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チャイナ・ミエヴィルの次の作品は、Un Lun Dun というタイトルと、チャイナ自身がイラストを描いたYAものという以外詳しいことはわかっていませんが(本人がスポイラーをすごく嫌う性質で、レヴュウでもネタバレがあるとよく怒ってます)、徐々にその姿が明らかになりつつあるようです……っていっても、来年の2月の発売なんですけど(笑)
アメリカでの出版社、デル・レイのサイト では、アマゾンとは違うカバーと、ヘンテコな挿絵のいくつかが公開されてますね。う~ん、大きな声ではいえませんが、作家になって正解だったような^^;
タイトルの Un Lun Dun についても憶測が流れてますが、"Un-London" が訛ったものというのが一番有力なようです。表紙の感じからいっても、幽霊バスが走る変貌した魔都ロンドンを舞台にした作品になりそうですね。
ちなみに、本来の大人向けの次作は、デイヴィッド・ミッチェルの Black Swan Green とジェフ・ヴァンダーミアの Veniss Underground を掛け合わせて、ケン・マクラウドのスペース・オペラをちょっと味付けに入れたような内容で(<なんじゃそれ)、バス・ラグを舞台にしたものではないようです。
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Friday, August 18, 2006
グギ・ワ・ジオンゴは、一時アメリカに亡命して大学で教えていたこともある、ケニアを代表する作家のひとりです。"Wizard of the Crow " は彼の新作の英訳で、アフリカの独裁政治と腐敗した社会をマジカル・リアリズムの手法で風刺した寓話とのこと。
架空の国アブリリアの権力者は、世銀……じゃなくて「グローバル・バンク」のファンドで現代版バベルの塔を建て、天に昇ろうと目論んでいたとか。そこにお馬鹿なクーデター計画やら、それに対抗する勢力の反撃やらがあって、ごますりに裏切り、政治に魔術にラブストーリーなどが盛り込まれた、20世紀アフリカ社会を風刺するコミカルな物語に仕上がっているようです。
ケニアというとマサイ族がよく知られていますが、グギはキクユ族の出身で小説はキクユ語で書き、自分自身で英訳をしています。キクユ語の音楽的多義的なところを英文で表すのに苦労されたそうです。
彼の作品は『川をはさみて 』など数冊の日本語訳があります。
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Thursday, August 17, 2006
8/14 にブッカー賞のロングリストが発表されてましたね。今年はあんまりチェックしてなかったので、見覚えのないタイトルも半分近くありますけど、異色作は見当たらないみたいですね。去年からまとも路線に戻っちゃったんでしょうか。ガーディアン によれば、デイヴィッド・ミッチェル、ピーター・ケアリー、サラ・ウォーターズあたりが一番人気で、それにバリー・アンズワース、ハワード・ジャコブスンあたりが続くのだとか。まあミッチェルに期待したいところですが、どうなりますかね~(ちなみにまだ積読^^;)。
オフィシャルなアナウンスはこちら ですが、ガーディアンのリスト のほうが簡単な紹介があってわかりやすいです。ショートリストは 9/14、受賞作は 10/10 発表とのこと。
Peter Carey, Theft: A Love Story
Kiran Desai, The Inheritance of Loss
Robert Edric, Gathering the Water
Nadine Gordimer, Get a Life
Kate Grenville, The Secret River
MJ Hyland, Carry Me Down
Howard Jacobson, Kalooki Nights
James Lasdun, Seven Lies
Mary Lawson, The Other Side of the Bridge
Jon McGregor, So Many Ways to Begin
Hisham Matar, In the Country of Men
Claire Messud, The Emperor's Children
David Mitchell, Black Swan Green
Naeem Murr, The Perfect Man
Andrew O'Hagan, Be Near Me
James Robertson, The Testament of Gideon Mack
Edward St Aubyn, Mother's Milk
Barry Unsworth, The Ruby in Her Navel
Sarah Waters, The Night Watch
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京都に最近出来た洋書専門店……じゃなくて、北京に出来た児童書専門店だそうです。う~ん、行ってみたい!!
こちらで写真 が紹介されてますが、この書店のリンク (らしきところ)では、わたしの環境ではまともにつながらないみたいです。
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カナダのトロントの女性混じりのバンドというと、Broken Social Scene や Stars あたりの音を連想してしまいますが、このディアブレーロスはかなり違いますね。メロディ・ラインにはそのあたりのポップなところが顔を出していないわけではないんですが、基本的に洗練とは程遠い音で、だいいち女性メンバーはドラムとオルガンに徹していて、ヴォーカルはボウイふうのもったくさいリード一本です。
音の感じは Interpol に似ているという評もありますが、ううむ、あの手の陰鬱で都会的なきちっとした音作りとはかなり印象が違います。ヴォーカルは生で、正直いってかなり下手だし、ほとんど最初から最後まであんまりメリハリなくかき鳴らすギター/ベース/ドラムは一本調子だし、チープなオルガンも延々とただ鳴ってるだけなんですよね。
けど、音が揃ってないからシューゲイズにはならないものの、アンセミックな全強奏のノリがパンクでなんとも素晴らしく、ポップなメロディと相まってちょっと感動ものの一枚になってます。う~ん、Arcade Fire のパンクなデモ盤といった感じでしょうかね。けっして上手くない分、ストレートな音で感情がダイレクトに伝わってきます。
オフィシャル・サイト には "Sugar Laced Soul" のヘンテコなビデオがありますが、ノリノリの "Push It To Monday" や "Smash The Clock"、Arcade Fire ふうなところもある "Olympic Island" や "Through The Foam" など、どの曲もなかなか。MySpace には4曲しかありませんが、こちらでは全曲ストリーミング で聴けるようです。
カナダのインディ・レーベルから出てるため、アマゾンではカナダ のサイトぐらいしか扱ってないみたいですね(ここは送料が高いし遅いです)。この MapleMusic から買うのがいちばん安そう(わたしは AmpCamp で買いましたが、送料がけっこう高いしメールに返事もないしで、あんまりお薦めしません)。emusic でダウンロードという手もあります。
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Wednesday, August 16, 2006
昨年オランダでしか買えないノヴェラ The Fifty Year Sword を出したダニエレブスキーですが(結局積読になってます^^;)、こんどの新作は普通の本……なのかと思ったら、さらにヘンテコなことになってます。
16才の恋人たちヘイリーとサムの自由詩による語りが両サイドから始まって、南北戦争から現代にわたる二人のロード・ノヴェルが展開するそうです。8ページごとに本をひっくり返して逆のサイドから読むのがオススメとのこと。すべてがダブル・ページになってて、"o" と "0" がカーキとグリーンで印字されてるみたい。Amazon.com でサンプル・ページ が提供されてます。例によってサイドバーには怪しげな脚注が並んでますね^^;
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Tuesday, August 15, 2006
レイ・ブラッドベリの『たんぽぽのお酒』 の続編がほぼ50年ぶりに、ブラッドベリの月、10月に登場します。表紙がアップされるのを待ってたんですが、なかなかよさそうですね。少年たちと老人たちの戦いを通して、成長すること、年をとること、そして死のテーマが語られるとのこと。
ちなみに Subterranean Press の 250部限定版 のほうはアナウンスして1週間もしないうちに売り切れ間近とのこと。わたしはメールを見てつい反射的に注文してしまいました^^; ブラッドベリの話題作で 250部というのは絶対少ないので、ファンの方はすぐにでも Subterranean かディーラーに注文しておいたほうがよろしいかと思います。
限定版のほうは、この時計台がカバーのベースになるようです。
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Monday, August 14, 2006
マーガレット・アトウッドの絵本です。
美容院の外に置き去りにされ、犬に育てられたボブは、自分が人間だとは知らずに犬のように暮らしていました。そんな彼を見つけて、人間らしくなるよういろいろ教えてくれたのがロリンダ。その二人が危機に陥った町を救うことになるようです。変わっているのは、この絵本の文章、B と D がめちゃくちゃ多いということ。音読に挑戦してみてはいかがでしょうか?
なかなかかわいい絵のイラストレータ Dušan Petricic は、ユーゴスラビアのベオグラード生まれで、現在はカナダに住んでいるそうです。
もうひとつの絵本 "Rude Ramsay and the Roaring Radishes " もこのコンビの作品。こちらのほうもタイトルだけでなく、中身の文にもやたら R が入っているという、日本人泣かせ(?)の本のようです。
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イギリス生まれの人狼もののアクション・アドヴェンチャーのようなんですが、これがなかなか評判いいみたいです。
足から先に生まれると人狼になるこの世界では、人狼であることがノーマルなんですが、まれに頭から先に生まれたために変身できない人間も存在し、「ベアバック」と呼ばれてます。ベアバックの主な仕事は、満月の夜にほとんどの住民が狼となり自宅に閉じこもっているときに、迷い出た危険な狼たちを取り締まること。ベアバックのヒロイン、ローラは、満月の夜に友人を殺されてしまい、その捜査をすることになりますが、なんせ世界が世界だけに、かなり危ないことになりそうです。
この作品、アメリカでは Benighted とタイトルを変えて同時出版されてますが、Bareback というのは米語ではあからさまな印象があるんでしょうか。Bewitched に引っ掛けたんでしょうけど、なんかロマンス風の響きがするタイトルですね。
ホラーとファンタジイとミステリが同居するクロスジャンル作品ということで、作者のキット・ウィットフィールドによるジャンル分けのそぐわない作品10選 がガーディアンに掲載されてますけど、トニ・モリソンやカポーティからアトウッド、スザンナ・クラーク、ドナ・タートにアイラ・レヴィンと、なかなか面白そうな選択で、ひょっとすると作者自身もかなりの書き手なのかも。ミッシェル・フェイバーの『アンダー・ザ・スキン』 が選ばれてるのもうれしいですね。
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Saturday, August 12, 2006
いまだイラク情勢が混沌としている中、イスラエルが突然レバノン南部を空爆し、一般市民に多くの犠牲者を出したと思ったら、今度は米国行きの英航空機テロ未遂事件。これらの暴力の応酬に早く歯止めをかけないと、それぞれの憎悪は募るばかり。そのうち世界中がテロに巻き込まれ、罪のない多くの人々の命が奪われることになります。
そもそも中東情勢を悪化させたのは、米国ブッシュの不法なイラクへの侵攻と介入、それに対する英国ブレアの強力な支持です。
「テロとの戦い」と称し、他国への介入を強める両国に対し、作家やミュージシャンなどの文化人が声をあげたのがこの "Not One More Death "。
参加しているのは、ジョン・ル・カレ、リチャード・ドーキンズ、ブライアン・イーノ、ミシェル・フェイバー、ハロルド・ピンター、ハイファ・ザンガナ。ザンガナは英国に亡命したイラク人小説家です。本の詳細はこちら 。この本は出版社 Verso が Stop the War Coalition と協力して発行したものです。Stop the War Coalition は2001年9月11日に2,000人以上を集めたロンドンでの集会で結成され、ブッシュとブレアの暴挙に対し、日々積極的な抗議活動を行っている反戦団体です。
イスラム教徒をテロリストと決めつけ、ユダヤ・ロビーの圧力でイスラエルには甘いブッシュは、事態を悪化させるだけ。一人でも多くの人が現実を正しく理解し、少しでも早く平和が訪れるといいのですが。
イギリスでこの本は、イラク戦争開戦3周年に合わせた3月に出版されていますが、アメリカでは彼らにとってより現実的な「9.11」5周年に合わせて9月の発行となっています。
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遅ればせながら、カエルの表紙本です。Chocoholic Mysteries というコージー・ミステリーのシリーズの一冊。他には、Chocolate Cat Caper、Chocolate Bear Burglary、Chocolate Mouse Trapなんてタイトルがあります。内容は……え~っと……興味のある方、調べてみてくださいね(笑)。
なんと、Chocolate Cat Caperには翻訳が出てました。『チョコ猫で町は大騒ぎ』 だそうです。「すべてのチョコ好きに捧げるスウィートで楽しいコージー・ミステリー!」ということで、虫歯にちゃっちゃいそうですね。
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Friday, August 11, 2006
妄想と疑念に駆られた人々が登場する、カフカっぽいシュールでヘンテコな(でもコワイ)短編集だそうです。夏の夜にいかがでしょうか? この本、Canongate から今月出たばかりなのですが、新刊ではなく、既に2000年に他の出版社から出ていたものです。
作者のジェイムズ・ミークの本業はガーディアンの記者ですが、昨年出版された "The People's Act of Love " がブッカーのロングリストに、そしてスコットランド系のいくつかの賞のショートリストに選ばれています。
その "The People's Act of Love " は、ジョニー・デップが映画化権を狙っているとか。それについての記事はこちら 。(余談ですがジョニー・デップは、出版前にニック・ホーンビーの "A Long Way Down " の映画化権も買ってる んですね)
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Thursday, August 10, 2006
なんでこの本がここに登場しないのかず~っと不思議に思っていた人も大勢いると思いますが(<だれもいませんって)、届くのを待ってたんですよね~。いや、このタイトルでは手を出さないわけにいかないでしょう。
男の子が知ってなきゃいけないことがなんでも詰まっているという売りなんですが、実際は父の日に向けてドカッと売れたそうです。そう、中身は昔懐かしい遊びのやり方とかトリヴィアの数々が図解入りで解説されたノスタルジイ本なんです。まあ星座や太陽系、イギリスの王室や戦いの歴史、文法の基礎知識、有名な詩やシェイクスピアの引用など、いまでも役立つことはたくさんあるんですが、紙飛行機や電池、潜望鏡やピンホール・カメラ、綱の結び方にトリー・ハウスの作り方となると、これは父親が息子に自慢しながら(失敗)してみせるネタ本ですね^^) サッカーだけじゃなくラグビーやクリケットのルールも載っているのがいかにもイギリス。あ、女の子はどういう風に扱うべきかなんていうアドバイスもありますよ。
といってもまあ、男の子の必読書34冊なんていう章をみると、ごく最近の作品も含めたそれなりのセレクションになっていて、書かれている内容は全般にごくまともなようです。逆に言えばパロディや遊びの要素は薄く、いろいろ詰め込んだ代わりに個々の解説はもの足りないし杓子定規……という印象もあります。まあ幕の内弁当ですから、しょうがないですよね~。
ファンタジイが女の子のものになりつつあるなか、男の子向けにはスパイや冒険ものが流行ってきてますので、その流れに乗った企画本ともいえるでしょうか(もちろん手旗信号や暗号の章もありますよ^^)。作者のコン・イグルドン(でいいのかな?)は、なにやらエッダにでも出てきそうなヴァイキングの末裔ふうの名前ですが、古代ローマを舞台にした歴史冒険もので売っている人。昔一緒に遊んだ兄弟と組んでこのガイドブックを書いたということのようです。
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Wednesday, August 09, 2006
ぷっ、この表紙でもう買いじゃないでしょうか。
「私はトーストに、ネズミの鼻をのせてもらおうか」(←ゲロゲロ) レストランのテーブルに隠れていたネズミのポールは、客がそんな注文をするのを聞いてびっくり仰天。これってマジ? それともジョーク? というわけで、モンスターだの、クリスマスツリーのデコレーションだの、ヘンテコな友達を招集して「ネズミの鼻」の謎を解こうという、なんだか恐ろしく楽しそうな児童書です。
えーと、彼の作品は動物の絵の表紙が多いのですが、他は大人向けということなのでお間違えなきよう。この "Mouse Noses on Toast " が初めての児童書だそうです。
デビュー作 "Boxy an Star " は1999年に Guardian First Book Award にショートリストされています。
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Tuesday, August 08, 2006
ジョウ・ヒルの短編集はスリップケース入りの豪華本を買ってしまったので大事に保管してるので(箱に詰めたまま行方不明ともいう)、たまたま出てきた Postscripts 3 に載っている World Fantasy Award の短編部門の候補作を読んでみました(PS Publishing にある目次はかなり現物と違ってて、ジョウ・ヒルの名前さえ出てきませんが、ちゃんと掲載されてます)。うむむ、これはファンタジイというよりはタイトルそのまんまの作品じゃないですか^^;
ホラーの新人作家の年刊ベスト・アンソロジイ Best New Horror を16年にわたって編んできた主人公、最近はマンネリ化してほとほと嫌気がさしている。ところが、年刊ベストの選考用に送られてきたある大学の学内誌に、荒削りながらホラーの真髄を体現したような新しい才能を発見する。じつは、その作品を掲載した編集者が、あまりの不道徳な内容にその職を追われたといういわく付きのものだった。
……大男に拉致された少女が放り込まれた車のバックシートには、両目を刳り抜かれ瞼をスマイリー・バッジで止められた少年が乗っていた。舌を切り取られながらも辛うじて逃れた少女は、十年の辛酸ののち、再び悲劇へと導かれる。そこには見えざる恐怖が現実の姿をとって現れたというある種の充足感があるのだった……
主人公は作者とコンタクトを取るべく方々を当たるが、奇矯な噂を耳にするばかりで一向に要領を得ない。だが、作者の故郷で開かれたホラーのコンヴェンションに出向いた主人公は、ついにその足取りをつかんで……。う~ん、あとは読んでのお楽しみですね。いやまあ、ご想像通りの結末ですけど(笑)
すっきりとした文章で、じわじわと恐怖を盛り上げていく描写もなかなかで、たしかに評判になるだけのことはありますね。メタフィクショナルな要素も強く、作中でホラーに惹かれる理由や、ホラーの書き方についてそれとなく解説しているあたりも説得力があります。バーカーやゲイマンやリンク、あるいは「たたり」や「キャリー」など、実際の作家や映画に言及してみたり、13歳の年に読んだ『ゲイルズバーグの春を愛す』でファンタジイに開眼したくだりなど、自伝的な要素も微笑ましく、ちゃっかりとワールド・ファンタジイコンの名前も出してたりとなかなかお茶目。きちんとしたホラーを書きながら、こうした細部に目配りが利いているところが評価を得ているんでしょうか。
ずば抜けた傑作というよりはよくまとまった佳品という印象ですが、たしかに期待したくなる作家ですね。でもやっぱり、ファンタジイ好きよりはホラー・ファン向けだと思いますけど。ちゃんと警告しましたから、読んで怖かったといってわたしに文句いわないでくださいね。
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Monday, August 07, 2006
ジョージ・ソーンダース(ソーンダーズが正しいと思いますが)の World Fantasy Award の候補になっている短編 "CommComm" がニューヨーカーにありましたので読んでみました。
ビーバーの生息地にある軍の施設で、危険区域にビーバーが入り込まないように除去するはずの職員が、大量にビーバーを毒殺してしまう。主人公は地域住民の感情をなだめる役目の軍の広報官。あくまで環境を保護するために除去が必要であること、またビーバーのためには別に繁殖地を準備している旨を当たり障りなく説明した声明で、なんとか騒ぎをくい止める。
この「生かすために殺す」というモチーフを冒頭に据え、ストーリーはそれぞれに家庭の悲劇を抱えた広報部員たちを追う。寝たきりになった妻を看病する口うるさい上司、何かにつけ神の助けを口にする同僚。主人公はといえば、家に帰れば撃ち殺された両親の幽霊が待っているのだった。
あるとき、オフィスが強烈な異臭に包まれる。上司の打ち明け話によれば、施設の敷地内で昔の遺骸が掘り出されたのだという。これが公になれば、ただでさえ煙たがられている施設が、遺跡保護の名目で移転を余儀なくされることは目に見えている。崩れかけた家庭と職場を守ろうと主人公に助けを求める上司のせいで、軋んでいた歯車の狂いがさらに増幅されていく……。
プロット自身はブラッドベリあたりでも書きそうな、いわばゴースト・ストーリーの一種なんですが、現実とは微妙にズレたちょいと先の未来を思わせるような皮肉な手触りがこの人の特徴なんでしょうか。テーマ的にもグロテスクな現実に直結してますし。結末で、「生かすために殺す」というモチーフをさらっと反転させる手際はたしかに納得できるんですが、どうもファンタジイとして読むには地に縛られ過ぎてる感じですね。ごく評判のいい作品のようですので、わたしの感覚がずれてるのだろうとは思いますけど。
まあニューヨーカーの短編はスティーヴン・ミルハウザー やケヴィン・ブロックマイヤー 、チャールズ・ダンブロージオ のものなどいくつか拾い読みしてきたんですけど、なんか中年のホワイトカラーの都市生活者に焦点を絞っている印象が強いですね。実験的側面も弱いし。たしかにしっかりしたテーマはあるんですが、現実を意識させるものばかりで、少なくとも最近の作品は正直あんまり好みじゃないです。このあたりがニューヨーカーの特徴なんでしょうか。quark さんが解説/反論してくれるかな?
ちなみにこの作品、4月に出た第3短編集 In Persuasion Nation の巻末に置かれ、ソーンダースの代表作のひとつとなっているようです。前作はそのうち読もうと積んではあるんですが、どうもあんまり好みの作家じゃないような気がしてきました……などと書いたら、Gardener さんあたりからボロクソに叩かれたりして^^; まじに他の方の感想を訊きたいですね。
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『タイムトラベラーズ・ワイフ 』のオードリー・ニッフェネガーが、絵を主体に文を添えるという手法(絵本とどう違うんでしょ?)で書いた "The Three Incestuous Sisters " は、ローカス賞アートブック部門の上位5作品に入りましたが、それに続く novel in pictures の第2弾がこの "The Adventuress "。
説明書きによると、錬金術師の娘の摩訶不思議な冒険物語ということで、好色な男爵に誘拐された娘が蛾に変身し、ナポレオン・ボナパルトという名の魅力的な蝶コレクターの庭に逃げ込み、そしてふたりは愛し合うように。しかし……という悲恋物のよう。
で、"The Three Incestuous Sisters " が好みでなかった私はパスなんです。というわけで、前作が気に入られた方のご感想をお待ちしております~。
なんか表紙の女性は、蘇ったミイラみたいでちょっとコワイですけど。
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Sunday, August 06, 2006
この手の賞のノミネーションというのは、自分の読んだ本、気に入った本、あるいは読んでないけど目をつけていた作品がどれだけ選ばれるかというのが大きな楽しみなんですが、いつものことながら World Fantasy Award は説得力のある選択をしてますね。いやまあ、長編部門でさえ半分しか読んでないですけど^^;
まあいつも通り並みの出来だったニール・ゲイマンの Anansi Boys や、読んだ時間を返して欲しいくらいものすごくつまらなかったロイス・マクマスター・ビジョルドの The Hallowed Hunt なんかが顔を出さないあたりが、単なる作家の名前や人気で選ばれる賞とは一線を画してますね。
ただ、長編部門にジェフリイ・フォードの The Girl in the Glass が入っていないのは、ファンタジイではないという認識だったんでしょうか。わたしのお気に入りのコリイ・ドクトロウの Someone Comes to Town, Someone Leaves Town が入ってないのも残念ですね。候補作の中ではやはりポール・パークの A Princess of Roumania を推したいですけど、果たしてどうでしょうか。
ノヴェラや短編ではジョウ・ヒル、ケリー・リンク、ケイトリン・R・キアナンがここでも頑張ってますけど、去年はこの3人の年だったようですね。フォードが見当たらないこと、とくに "Scribble Mind" が入っていないのはやっぱり残念かな~。ホリイ・フィリップスは気になってるんですけどまだ積読のままです。
アーティストはこの中ではエドワード・ミラーが好みかな。特別賞ではあの Pyr を立ち上げたルー・アンダーズに頑張って欲しいですね。
受賞作の発表は 11/2-5 に行われる World Fantasy Convention 2006 で。
Novel
Novella
Laird Barron, "The Imago Sequence" (Fantasy & Science Fiction, May 2005)
Michael Cunningham, "In the Machine" (Specimen Days , Farrar, Straus and Giroux) (our comments )
Joe Hill, Voluntary Committal (Subterranean Press)
Tanith Lee, "UOUS" (The Fair Folk , Science Fiction Book Club)
Kelly Link, "Magic for Beginners" (Magic for Beginners , Small Beer Press; Fantasy & Science Fiction, September 2005) (our comments )
Simon Morden, Another War (Telos Publishing)
Short Fiction
Peter S. Beagle, "Two Hearts" (Fantasy & Science Fiction, Oct/Nov 2005) (our comments )
Joe Hill, "Best New Horror" (Postscripts 3, Spring 2005) (our comments )
Holly Phillips, "The Other Grace" (In the Palace of Repose , Prime Books)
Caitlín R. Kiernan, "La Peau Verte" (To Charles Fort, With Love , Subterranean Press) (our comments )
George Saunders, "CommComm" (The New Yorker, 08/01, 2005) (our comments )
Anthology
Collection
Artist
Special Award: Professional
Susan Allison and Ginjer Buchanan (for Ace Books)
Lou Anders (for editing at Pyr)
S. T. Joshi & Stefan Dziemanowicz, Editors (for Supernatural Literature of the World: An Encyclopedia , Greenwood Press)
Peter Lavery (for Pan MacMillan UK/Tor UK)
Chris Roberson and Allison Baker (for MonkeyBrain Books)
Sean Wallace (for Prime Books)
Special Award: Non-Professional
The Friends of Arthur Machen (for Faunus, Machenalia, and The Life of Arthur Machen)
Leo Grin (for The Cimmerian)
David Howe and Stephen Walker (for Telos Books)
Jess Nevins (for The Encyclopedia of Fantastic Victoriana , from MonkeyBrain Books)
Rodger Turner, Neil Walsh, and Wayne MacLaurin (for SF Site)
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Saturday, August 05, 2006
ずっと一部のインディ専門のCDショップでしか手に入らなかった The Coral Sea のCDが、ちゃんとした流通に乗ってアマゾンなどでも買えるようになったようです。ここ半年ほど愛聴盤の1枚でしたのでうれしいですね。うちのブログのカラー・コーディネイト(行き当たりばったりともいう)とぴったりマッチした涼しげなジャケットともども、暑さしのぎには絶好のアルバムですよ。
アメリカの4ピース・バンドといいながら、音のベースは哀調を帯びたイギリスのイメージ。アコースティック・ギターやピアノの音を生かしながらも、基本ユニットの部分はしっかりロックしていて、それに厚めのストリングスが絡みスペイシイな音作りになってます。曲によってはかなりエモーショナルになるんですが、全体に Muse みたいなやりすぎになっていないところがいいですね。Radiohead というよりは Kent のストレートなポップさの路線でしょうか。までも、Kent のどんくささはないですね(いえ、わたしはあのどんくささは大好きなんですけれども)。
じつは最初、かなり癖のある女性ヴォーカルだなと思ってたんですが、まともな音でちゃんと聴いてみたら、なんと男性ヴォーカルじゃないですか^^; そう、Delays とか Mew あたりの美メロ系のヴォーカルなんですね。
"In This Moment's Time" とか "Your Time Has Come" などのケントふうに盛り上げていく曲もいいですけど、アコースティックな "In Between the Days" あたりでももの足りなさはぜんぜんなくて、かえって切実さが伝わってきます。個人的には、ごく静かに始まって、分厚いバックに乗せた泣きで盛り上げ、ストリングスで開放して終わるドラマチックな "Fell" がすごく好きなんですけど、これはわたしのような単純な人間向けの曲かも知れないですね^^)
アルバムの冒頭に置かれた "Look at Her Face" のプロモーション・ビデオが Youtube にアップされてますけど、映像のほうはいまひとつですかね。
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ジョン・クロウリーの "The Girlhood of Shakespeare's Heroines " のときにちょっと触れた Conjunctions 39: The New Wave Fabulists ですが、それを発展させてSF・ファンタジー・ホラーのジャンルと一般小説の間の垣根を取り除いて、双方の読者が楽しめるようにと企画編集されたのがこの "ParaSpheres: Extending Beyond the Spheres of Literary and Genre Fiction " だそうです。その理念の詳細については、出版社 Omnidawn のサイトをご覧ください。全然ジャンルにこだわりのない私にとって、こういう企画は大歓迎です。
同サイトに執筆者のリストがあるのですが、ジェフリー・フォード、マイクル・ムアコック、アーシュラ・K・ル・グイン、アラスター・グレイ、レーナ・クルーン、アンジェラ・カーター、ジェフ・ヴァンダーミア、リッキ・デュコルネ(順不同)など、とても豪華ですね。
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Friday, August 04, 2006
怪物退治の一家に生まれたミネルヴァ(ミニ)・マクフィアレスが、弟のマックスウェル(マックス!)とともに、怪物たちの総元締めザーマグローグにさらわれた父を助けるために、怪物百科モンストラノミコンを手引きとして、モンスターミネーターへの一歩を踏み出す話だそうですよ。二人の手助けに現れるのが片目のコヨーテの姿をしたアクマノイシで、怪物が近づくと警告を発するシイノマクア・ダイアモンドを身に着けているなんて怪しさまる出しじゃないですか。いかにもお手軽そうですが、こういうおバカなのはけっこう好みだったりして^^;
怪しいといえばアーメット・ザッパっていう作者の名前もとっても胡散臭いですが、あのフランク・ザッパの息子だそうです。ディズニーが映画化予定というあたりでちょっと引いてしまいますが、話題になりそうな本ですね。
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Thursday, August 03, 2006
う~ん、やっぱり面白そう。
子供時代に相手をひどい目に合わせた男が、今は大金持ちになった従兄弟に誘われ、東欧の古い城砦をパンクな金持ち相手のリゾートに変える手助けをする話とのことですが、じつはこれ、刑務所の創作ワークショップで囚人が書いている物語という設定だそうです。ただし、いかにもな乾いたメタフィクションではなく、登場人物がしっかり描かれているというところが評価されているみたいですね。
かなり荒唐無稽な設定があちこちに見られるようですが(Wi-Fi の存在が分かってしまう主人公とか、一向に出て行こうとしない男爵夫人とか)、城の古風なイメージとデジタル社会の対比がどう料理されているか気になります。ジェニファー・イーガンという名前だけはよく耳にするんですが、まだ読んだことないので試してみましょうかね。
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Tuesday, August 01, 2006
marginalia では、長篇 "The Narrows "、"The Life of Riley "、短篇 "Jimmy Guang's House of Gladmech "、"Volunteers " と(私ひとりでしつこく)ご紹介を続けているアーヴィンですが、短編集が今月出るようです。
彼の短編集としては、2003年に出た "Unintended Consequences " というタイトルの限定本に続く2冊目ということになりますね。13作品のうち1篇は未発表作だそうです。
この中の "Gus Dreams of Biting the Mailman" は、2004年の世界幻想文学大賞短篇部門の候補になった作品です。あと "Volunteers" は Sci Fiction で公開されていますので、ご興味のある方はタダ読みしてみてくださいませ。 収録作品は以下のとおりです。 * The Lorelei * Green River Chantey * The Fall At Shanghai * The Golems Of Detroit * For Now It's Eight O'Clock * Clownfish * Gus Dreams Of Biting The Mailman * Pictures From an Expedition * Reformation * The Uterus Garden * Volunteers * Peter Skilling * Shepherded By Galatea
でも、一番のオススメはやっぱりあちこちで新人賞を取った長篇の "The Scattering of Jades " なんですけどねぇ。
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傍目には無駄な時間潰しの代名詞としか思えないトレインスポッティングはご存知でしょうけど、最近の流行は cloudspotting だなんて知ってました?
イギリスのベストセラー・リストに2~3ヶ月前から顔を出しているこのヘンテコな本、空に雲がなかったら世の中さびしいじゃないかということから、雲のそれぞれの種類の性格から、文学作品に現れる雲の話など、雲にまつわるさまざまなエピソードが満載のようです。いやまあトリヴィアの数々を知ったからといってあんまり役に立ちそうにもありませんけど、そこはそれ、黙って空を見上げるのが cloudspotting の精神みたいですね。
作者は The Cloud Appreciation Society の会長さんということで、サイトのほうには世界各地の会員から寄せられたきれいな雲の写真が満載です。会員になるのは無料だそうですが、会員証とバッジの送料に3ポンド必要とのこと。う~ん、他になんにもメリットなさそうですけど、そのなにもなさがちょっといいかも^^)
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