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Tuesday, February 28, 2006

"Musgrove the Nanny of Notting Hill" by Ilona Rodgers (Illustrator)

musgrove_the_nanny_of_notting_hill ぎょ、a nanny mouse さんったら、本好きが高じてとうとう絵本の中にまで入っちゃったんでしょうか?

……じゃなくて、同じ「子守ねずみ」でもこちらは a nanny rat でした。失礼しました~(ま、日本人にとっては、マウスもラットも同じようなものですが)。

で、イラストレータのイローナ・ロジャース描く、この子守ねずみのマスグロウヴと小さな女musgrove_and_the_easter_eggsの子ハーマイオニのシリーズは、"Musgrove the Nanny of Notting Hill"、"Musgrove and Father Christmas"、"Musgrove and the Easter Eggs"(4月発売)と続くなかで、ねずみのナニーの助けを借りて子供がいろいろなものを見聞きし、体験していく物語みたいです。

なんかクマみたいにでかいねずみですが、絵本を読んでマスグロウヴのファンになった子供がラットを飼いたいとか言い出したらどうするんでしょうね。

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Monday, February 27, 2006

The National's Alligator with New Tracks

Alligatorしつこく The NationalAlligator ですが、ぜったい去年のベスト・アルバムですからもう一度プッシュしてもいいですよね。

やはり名盤という評価が確立したようで、ボーナス・トラックとビデオ・クリップの入ったCDをおまけにつけて再発売されるようです。ということで、まだ The National を聴いていない人はこちらをチェック。むちゃくちゃかっこいいストリーミングが3曲とビデオが2つ楽しめます。Cherry Tree

すでに以前のCDを買ってしまったわたしとしては、仕方がないからニュー・バージョンを買い直さなきゃいけないかと覚悟してたんですが、う~ん、えらいぞ、持ってるCDのナンバーを入力すると、ちゃんとボーナス・トラックの5曲とビデオ・クリップがダウンロードできるようになってます。やっぱりインディーのアーティストはファンを大事にしてますね。ネットでの口コミで売れたんだということをよく認識しているんでしょう。

Sad Songs for Dirty LoversThe Nationalちなみに、以前のアルバム2枚とEPを時間を遡るかたちで聴いてるんですが、EPの Cherry Tree は Alligator の切れ味をそのままにもう少しアコースティック色が強い優しいタッチで、2作目の Sad Songs for Dirty Lovers はかなり緩いインディー・ロックの感じですね。デビュー作の The National は、まだあまり聴いていないのでぴんときてませんが、意外と生ギターのフォーク調の作品です。いやでも、特徴のあるヴォーカルだけは最初からそのままだったんですね。

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Sunday, February 26, 2006

"Lost Cosmonaut" by Daniel Kalder

Lost Cosmonautレトロな表紙がなんとも言えませんが、出たばかりの新刊です。

なにやら作者自身が、ロシアのいくつかのミステリアスな共和国を旅行するらしいですが、どれも実在しないヘンテコな国っぽいです。挙げ句の果ては AK-47 を設計したミハイル・カラシニコフを探したりと、お馬鹿っぽそうで好きかも。

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The Case of the Missing Books, by Ian Sansom

The Case of the Missing Booksううむ、このタイトルでは買わずばなりますまい(読まずばとはいわないでおきます^^;)。

イアン・サンソムは Ring Road という作品を買った覚えがあるんですけど、本来はユーモラスなメインストリームの作品を書いてた人のはず。Guardian では文芸書の書評もやってますし。今回はついてない図書館員の主人公が、移動図書館(つまりはバス)ごと消えた 15,000冊の本の行方を探すミステリということで、シリーズものになるそうです。

とはいえ、『ラッキー・ジム』や「No.1 探偵社」が引き合いに出されてますので、たぶんミステリはそっちのけで、とんちんかんな登場人物によるコミカルなやり取りがメインになるんじゃないでしょうか。

……ふむ、本を積んで移動図書館で生活するというのも悪くはないかも^^)

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Thursday, February 23, 2006

Mother, by Kubb

Motherいまお気に入りの一枚です。

去年イギリスで出たニュー・グループのデビュー作ですが、アメリカや日本ではまだ出てないようで、むちゃくちゃいいのに知名度はいまひとつのようですね。バンド名は「カブ」でいいのかな?

伸びやかな声によるナチュラルなヴォーカルが魅力ですが、バックもスペーシーな音作りでともかく綺麗のひとこと。逆にその引っ掛かりのなさがつまらないと感じる人もいるかもしれませんが、ソフトなソウルやダンス・チューンを取り入れたり、ピアノで味付けしたりして、どの曲もシングル性は抜群ですね。聞かせどころはスケールの大きなバラードですけど。

オフィシャル・サイトでかなりサンプルが聴けますので是非一聴を。ありきたりといえばありきたりですが、やっぱり歌い上げるタイプのストレートなバラード "Grow" には惹かれてしまうぞ。

Coldplay の美声版という感じもしますが、曲の雰囲気は Sigur Ros のようなところもありますし、ハイトーン・ヴォイスということでは Delays とか Mew あたりとも近いので、日本でも売れるタイプじゃないかと思うんですが、どうでしょう。

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Wednesday, February 22, 2006

"Mortal Mischief" by Frank Tallis

Mortal Mischiefイギリスで去年 "Mortal Mischief" のタイトルで発売されたこの本、米国では今年3月に "A Death in Vienna" と名前を変えて登場です。一瞬 A Death in Venice と見間違えちゃいそうですが、世紀末ウィーンが舞台で当時の雰囲気を満喫できそうなミステリなので、こっちの書名のほうがぴったりですね。

全然ミステリの人でない私が気になるのはやっぱり普通のミステリではないんです。世紀末ウィーンを代表する人物のひとりにフロイトがいますが、この作品では彼の同時代人の精A Death in Vienna神分析医リーバーマンが、その知識を活かして事件を解決することになるようです。作者自身、臨床心理士で専門書も出しているみたいです。殺されるのが美女の降霊術師というのも、時代を反映していて怪しげでいいですね。世紀末ウィーンのカフェ文化とかも楽しめそうな予感。

Guardian のレヴューはこちら。リーバーマン主人公でシリーズ化されるようです。この作品は昨年エリス・ピーターズ・ヒストリカル・ダガー賞にもノミネートされています。

表紙がどんくさいのは時代色を出す工夫として許してあげましょう。

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Tuesday, February 21, 2006

Unotchit

いつぞやマーガレット・アトウッドが開発したという、遠隔サイン機のことが話題になっておりましたが、ついにお目見えの日が近づいて参りました(2月20日の項)。
その名もUnotchit。ユー・ノー・タッチ・イットと発音らしいのですが……。

アトウッドはすこぶる本気らしくて、会社まで立ちあげた模様。
残念なことに実物の写真はまだ公開されてないようですが、なんにせよ3月5日から始まるロンドン・ブック・フェアでの発表を楽しみに待ちましょう。

しかし、遠隔操作でサインができるとなると、どうしても小切手決済はできるのかとか、転送データを保存しておいたら小切手のサインも偽造できるんじゃないかとか考えちゃいますよね。

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The Collapsium, by Wil McCarthy

第1長編『アグレッサー・シックス』の邦訳があるウィル・マッカーシーですが、なんで代表作のこの The CollapsiumBloom から紹介しなかったんでしょうね。そうすれば最近めっきり減ってしまった本格的なハードSF作家というマッカーシーの強みがもっと伝わったと思うんですけど。

この作品は最終的に4部作へと展開され、コラプシウムとウェルストーン、ファックスという3つのアイデアを核とした宇宙殖民ものへと姿を変えます。第4部はまだ未読ですが、ストーリーを継承しながら一作ごとにテーマとタッチを変えていくマッカーシーの行き方は高く評価されるべきでしょう。

The Collapsium星の王子ならぬ天才科学者ブルーノ・デ・トワジは、太陽系の果てカイパー・ベルトにある手作りの惑星で、明かり代わりのミニ太陽を相手に、時の終りを覗く門の製作に余念がなかった。自らの発明となるコラプシウムをもってすれば、論理的には可能なはずなのである。ちなみに、コラプシウムとは、超高周波で振動させた陽子によって発生した不安定なマイクロ・ブラックホールを、位相をずらし8個グリッド状に配置し、電荷による反発と引力とを釣り合わせ安定させた物質で、その内部には「本当の真空」が発生し、通過する光は超光速で伝達されるのである。

あるとき、研究室の片隅の埃をかぶったファックスがごとごといったと思うと、ブルーノのかつての恋人、太陽系女王国の姫君タムラ・ルトゥイが御自らお出ましになった。ちなみに、ここでのファックスとは、物質伝送機のことを指し、ついでにコピーも取れるし、信号に変換する際にバグ取りもしてくれるスグレものである。もちろん人間も送れるので、自分のコピーをいくつか作り、別々の仕事を済ました上でまた合体なんていう芸当もお茶の子さいさい。伝送ついでに DNA のエラーも補正してくれるので、ほとんど不死身の体が手に入るというおまけもついている。

太陽系女王国は、人間は本能的にカリスマに従うという認識に基づき、総意で選ばれたトンガの女王タムラのもと、その在位80年という長きにわたり、民主的で平和な時代を享受してきた。だが、ここにきて、なんとも厄介な事態が持ち上がった。ブルーノのかつての同僚であるマーロン・サイクスが、大規模な超光速ファックス伝送をサポートすべく、太陽の周りに張りめぐらしたコラプシウムのリングが、太陽フレアの異常な活動により、落下し始めたというのである。もし一時に大量のコラプシウムが太陽に降りそそげば、太陽系全体が大災害にみまわれるのは目に見えていた。重い腰を上げたブルーノは、持ち前の気転により、かろうじてリングを安定させることに一役買う。

数年後、コラプシウムのリングが、再び危機にみまわれた。今回はリング技術者の意図的なサボタージュによるものらしかった。またもやタムラに呼び出されたブルーノは、不可解な殺人事件に巻き込まれてしまう。一緒に捜査にあたるのは、御年9才の美少女警視総監。不測の事故で死亡した時、子供時代のファックス記録しか残っていなかったため、不憫にも、幼い体に老練な専門家の知識が詰め込まれてしまったのである。危なっかしげな捜査ながら、そこはそれ、やはり経験がものをいい、めでたく殺人事件は解決し、ブルーノは再びリングを破壊から救ったのであった。

さらに十数年の時が経ち、ブルーノのもとを悲愴な面持ちの老人が訪れる。半ば狂気のうわごとの合間にその身の上を尋ねれば、20年ものあいだ拷問監禁の憂き目にあっていたのだという。そういえばどことなく見覚えのあるその顔は、ブルーノ本人のものではないか。かくして己の分身からマッド・サイエンティストの姦計を知らされたブルーノは、三度太陽系とリングを守るべく立ち上がる。狂気の分身が突貫工事で作り上げた宇宙船は、コラプシウムで完全装甲した無慣性航法の牽引ビーム駆動型。スカイラークもかくやという船体を駆り、二人は悪の本拠地へ乗り込んでいく。

いかにもハードSF然としたアイデアを自在に操りながら、作者が描くのはSFの黄金時代を彷彿とさせる伸びやかな驚異の世界である。E・E・スミス風のスペース・オペラを背景に、ロジャー・ゼラズニイ張りの誇張された登場人物を配し、コラプシウムのリングという大技を主題とした3つのヴァリエーションは、理屈抜きにただただ楽しい。とはいえ、本職はロケット技術者だという作者の、最先端の仮説を巧みに生かした緻密なプロットと、個性豊かな登場人物による人間的なドラマは、多分に今を感じさせ、このスケールの大きな物語に十分な奥行きと深みを与えている。

このところ、ヴァーナー・ヴィンジを頂点とした、リアルな宇宙SFに大胆なアイデアを盛り込んだ現代のスペース・オペラは、ピーター・F・ハミルトン、アレステア・レナルズ、トニー・ダニエル、カール・シュローダー、はたまたジョン・C・ライトという新世代の書き手を得て、一つの大きな流れを形成している。ウィル・マッカーシーも重要な担い手の一人であるといえるだろう。次作では、この作品でもちょっと顔を出した変幻自在の物質ウェルストーンが大きくフィーチャーされるという。コンピュータ駆動の微細なグリッドで電子の動きを自由にコントロールし、いかなる物質の外殻電子軌道でも瞬時に模すことのできるという魔法の素材が、いったいどんな世界を見せてくれるのか、今から楽しみである。(2002/7/5)

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"The Caliph's House : A Year in Casablanca" by Tahir Shah

The Caliph's Houseモロッコは行ったことあるんですが、とてもエキゾチックで美しい建物がたくさんあるんですよね(うっとり)。外側から見ると何の変哲もない家と思っても、中に入るとすごい綺麗で緻密なタイル細工に一面覆われていて、思わず溜息が出たりします。

この本の著者タヒール・シャーも、モロッコに魅せられたひとり。子供のころ休暇で訪れたこの国に住みたいと憧れて、36歳のときとうとうカサブランカの海沿いにあるボロ屋を買っちゃったそうです。それが元はカリフが住んでいた家! さぞかし昔は豪華だったのでしょうね。

そんな絶好の場所で、イスラムやアフリカの民話の世界にどっぷり浸かるのは最高かと思いきや、実際の生活は習慣の違いなどがあってけっこう大変そうです。ビル・ブライソンみたいなユーモア溢れる旅行記(今もそのまま家族と一緒に住んでるので滞在記?)のようです。

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Monday, February 20, 2006

William Schaff

The Austin Chronicle CoverOkkervil River のアルバムのジャケットを手がけているイラストレータですが、なかなか味のある絵なのでいくつかリンクを紹介しておきます。悪趣味な人には受けるタイプですよね~^^)

もともと Okkervil River のフロントマン、Will Sheff(なにやら混同しそうな名前ですけど^^;)とは長い付き合いのようで、Sheff が Black Sheep Boy のコンセプトを練っている間にも Schaff の絵が念頭にあったとか。けっして音とぴったりマッチした絵とは思いませんが、単なるジャケット・デザインというよりは、仲間同士が面白がって遊んでる感じが伝わってきます。

このあたりの背景は Okkervil River の特集をした The Austin Chronicle の記事に詳しいです(4月1日号というのがなんとも^^;)。このときのカバーも Schaff のものですね。ううむ、バンドのメンバーはみんな人間離れしてるぞ。

hee haw my ears are longオフィシャル・サイトにもサンプルがありますが、flickr にアップロードしているもののほうが見やすいですね。Black Sheep Boy の木版画調の手触りはスクラッチボードによるものだそうです。こちらのコラージュなんて、ジェイムズ・モロウの本のカバーにしたらぴったりきそう。というか、この人の挿絵でモロウの作品を出して欲しい~~。

こちらのサイトではドイツの表現主義との類似に触れてますね。まあイコンとか昔の石版画とかメキシコの壁画とかいろいろ入ってる感じがしますけど。なんか経済的には苦労しているみたいなことが書いてありますが、30才そこそことかなり若い人のようですし、この個性的な絵なら人気出そうですね。てか、けっこうファンになりかけてます。われながら悪趣味~。

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Sunday, February 19, 2006

"Michel Polnareff Best" by Michel Polnareff

Michel Polnareff Bestあー、「古い~」なんて思った人! これは今年発売になったばかりのベスト・アルバム(の廉価版)なんですから、まだまだ人気があるってことなんです。私、大好きなんです~。

とは言っても、ずっと前に出たフランス版の2枚組のベストアルバムしか持ってないので、邦題と原題がイマイチ一致しないのですが、これぞフレンチ・ポップスのご存知「シェリーに口づけ」から、美しいバラード曲の "Goodby Marylou" や、"Qui a tue grand-maman?"(これは入ってないみたい)、コミカルでオシャレな "La mouche" など、いま聴いても全然古くない美しい曲がいっぱいあるんですよ~。歌詞も(フランス語なんであまりよく分からないけど)すごくいいんです。彼はやっぱり天才じゃないでしょうか。

しかし "La mouche" の邦題はなんで「つけぼくろ」なんでしょうね~。そういう意味もあるんですが、ぷ~んという羽音で始まるこの曲はやっぱり「蝿」が正解じゃないでしょうか。「僕は蝿♪」と歌いながら彼女の唇に止まってるんじゃないかと。このアルバムには歌詞の和訳はついているんでしょうか。

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Black Sheep Boy, by Okkervil River

Black Sheep Boy去年のベストの1枚ですが、今回はちょっと暗めのものを。暗いといっても渋いというよりは、アメリカ産なんで泣きの入った無骨なところのあるタイプですね。

オッカヴィル・リバーはもともとオルタナ・カントリーのアコースティックを基調としたもう少し緩めの作品がメインだったそうですが、ツアーに明け暮れる毎日の中で、余所者としての疎外感を感じながら、シリアスに現実と向き合うことを余儀なくされ、バンドとしても深化があったようです。

このコンセプト・アルバムでテーマに選ばれたのは、冒頭に置かれた60年代のフォーク・ロック・ミュージシャン、ティム・ハーディンの "Black Sheep Boy"。一家の厄介者が居直ってるような……じゃなくて、持て余しものの矜持を示した小品をベースに、なんだかよくわからない暗いイメージのシュールなヴァリエーションが続きます。う~ん、どの詞もかなり根暗ですね。最後まで聴いても救いがないような気がするんですけど。サザン・ゴシックという評もありましたが、オフィシャル・サイトで聴ける "For Real" の殺人者らしきもののモノローグとか、"Black" で臭わされる性的虐待とか、かなり特異な歌詞の世界です。

とはいえ、音のほうは、オルガン風のキーボードにストリングス、街の雑踏のサンプリングなんかをフィーチャーしてなかなかメロディアス。あんまり上手いとも思えないんですが、力を溜め込んだ引きずるようなドラムと、決して突っ走ることのないミディアム・テンポな展開が聞き応えがあります。までも、主役はやっぱりニール・ヤング張りの泣きのヴォーカルですかね。こちらも決して上手くはないんですが、ローファイな音と相まって、飾りのない声がなんとも人間的でいいです。

Black Boy Sheep Appendix見方によっては微妙にコミカルなアルバムのカバー(単に趣味が悪いともいう)とは裏腹に、全体にシリアスな音作りですが、インテンスな作品からノリのいいポップなもの、ゆったりと聞かせる大曲に厳かな小品まで幅広くこなし、それだけ力があるってことなんでしょうね。聴きどころ満載です。

別にアルバムに収められなかった曲を中心に集めた Black Sheep Boy Appendix という EP も出ていますが、統一感はないもののこちらの曲も粒揃いですので、買って損はないです。

オフィシャル・サイトにはビデオもありますが、"For Real" のアニメは一向にわけが分かりませんね。一つ前のアルバムからの曲 "It Ends With a Fall" では、かなりイッちゃったバンドの面々が見られますが、う~む、やっぱりお馬鹿^^)

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Friday, February 17, 2006

"The Secret Supper" by Javier Sierra, Alberto Manguel (Translator)

The Secret Supper実はダ・ヴィンチは宗教的異端者で、その証となるメッセージを「最後の審判」の絵の中に隠していた……。15世紀、「予言者」からそんな申し立てを受けた法王庁は、真偽を確かめるためミラノに調査官を派遣します。そして主人公の修道士が調査官としてその謎を探るのがこの物語。

「また出た『ダ・ヴィンチ・コード』あやかり本!」と思うのは早とちり。この本は既に2004年にはスペインでベストセラーになっていて、その前に作者は物語を書くため3年間をイタリア各地での調査に費やしているそうです。というわけで、『ダ・ヴィンチ・コード』が発売される前から構想を練って執筆していたことになりますね。

暗号やら殺人やらもでてくるのですが、ミステリ好きより、美術や歴史が好きな人のほうが楽しめる本らしいです。版権は既に30ヶ国に売れてるそうなので、日本語でもそのうち登場するでしょうか。

上の画像にリンクさせたのはUS版ですが、UK版のほうが発売がちょっと早くて、値段もちょっと安いです(UK版にすると画像が出ないんです)。

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Tuesday, February 14, 2006

"Night at the Majestic" by Richard Davenport-Hines

Night at the Majestic表紙の絵は実在の人物です。さあ、どれが誰でしょう?(注:当たっても何もでません)

1922年5月のある夜、パリのマジェスティック・ホテルのディナー・パーティでただ一度だけ、20世紀の大物芸術家5人が顔を合わせたそうです。ジョイス、プルースト、ピカソ、ディアギレフ、ストラヴィンスキーです。すごい豪華な顔ぶれですね~。プルーストは人気絶頂期――そして死の6ヶ月前だったそうです。その夜、彼らの間ではいったいどんな会話が交わされたのでしょう。

文学、絵画、バレエ、音楽のどれもが、伝統に囚われない新しい形を模索していた時代です。当時の新進気鋭の芸術家たちの息吹や当時のパリの華やかな雰囲気が感じられそうです。個人的にはディアギレフに興味がありますが、1922年だったらニジンスキーは既に精神に異常をきたして引退したあとですね。

Faber & Faber のサイトで、第2章が読めます。

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Monday, February 13, 2006

Mortal Engines, by Philip Reeve

う~ん、書いてから4年もたつと、ずいぶん状況が変わってしまってますね^^; いえまあ、書き直す元気はありませんので、いかにわたしの予想が当てにならないかの証明として、ちょっと細部を直すだけでそのまま載せます。

Mortal Enginesイギリスの児童書、というより、世界の児童書の流れを変えてしまった話題作といえば、いわずと知れたJ・K・ローリングの《ハリー・ポッター》と、フィリップ・プルマンの《ライラの冒険》の二つのシリーズである。いや、前者のヒューゴー賞受賞や、後者がブッカー賞のロングリストに児童書としては初めて名を連ねたことなどを考えると、もはや子供向きといった狭い範疇にとどまらず、大人の読者をも対象にした新しいジャンルが生まれつつあるととらえるべきなのかもしれない。

その影響で、イギリスの児童書界は、ポスト・ハリー・ポッター、あるいは第二のプルマン探しで、いささか加熱状態であるようだ。現時点でのハリーのライバル・ナンバー・ワンは、アイルランドの作家オウエン・コルファーの描くハードなアクションが売りものの Artemis Fowl で、すでに映画化も決定している。また、映画「グラディエーター」の脚本に加わっていたウィリアム・ニコルスンは、独特な背景世界の構築が見事な The Wind Singer で、プルマンと並び称される地位を確立している。

そんななかで、この冬一番の注目作は、児童向けの歴史や伝記のシリーズの挿画を手がけてきたイラストレーター、フィリップ・リーヴの、ジュヴナイルSFデビュー作『モータル・エンジン』だろう。なにしろ初回印刷分はほとんど店頭に並ぶこともなく、11月16日の発売日を待たずしてほぼ全数がコレクター市場に消えていったといういわくつきの作品である。

物語は、干上がった北海の海床を舞台に、逃げ惑う小さな炭坑町を襲撃し貪り食らうロンドンから幕を開ける。この時代、それぞれの都市は機動性を身につけ、文字通り他の町を飲み込むことで資源の確保を図っているのである。巨大なキャタピラをギシギシと鳴らし、捕獲した町をバリバリと噛み砕く、ブリューゲル描くところのバベルの塔にも似た威容を誇るロンドンの頂部には、セント・ポール寺院の丸屋根が燦然と輝いていた。

市の舵取りは、絶対君主の市長のもと、エンジニア、ナビゲータ、商人、歴史家の四つのギルドが行っていた。残骸のなかから古代の技術を発掘する歴史家は、都市の存続に不可欠だったのである。見習い歴史家トムの不運は、ギルドの長ヴァレンタインを襲撃者の手から救ったときに始まった。追い詰めた犯人がダストシュートに飲み込まれるのを呆然と見守るトムは、なぜかヴァレンタインの手によって、自らもその中に突き落とされてしまうのである。

走り去るロンドンから放り出されたトムが、傍らの襲撃者に見出したのは、深く刻まれた刀傷により醜く引きつった、同年代とおぼしき少女の顔だった。ヘスターと名乗るその少女は、ヴァレンタインに両親を惨殺され、母の発見した古代の兵器「メデューサ」を奪われ、自らも殺されかけたのだという。半信半疑のトムと、両親の敵討ちを果そうとするヘスターの、ロンドンを目指した奇妙な二人三脚が始まった。

二人の行く手には、奴隷都市や海賊都市、あるいは宙に浮かぶ浮遊都市といった、生存競争に馴化した機動都市の群れが立ちはだかる。さらには、ロンドンが刺客として放ったメカニカル・ゾンビ、シュライク(!)がヘスターの命を付け狙う。

一方、機動都市と対立する陣営は、中央アジアに巨大な塀を築き、伝統的な定住生活を営んでいた。気球をあやつり、いくつもの機動都市を破壊してきた凄腕の女性工作員「風花」に救われた二人は、生存競争とはまた別の生き方があることに気づかされる。だが、平和な中央アジアにも、「メデューサ」を手にしたロンドンの脅威が迫りつつあった…

定番のヴィクトリア朝風のスチームパンクとは一味違った、ポスト・ホロコーストの奇妙なローテク世界である。それにしても、いくら行儀の悪いファンタジイが流行だとはいえ、ここまで突っ走ってしまった児童書というのはそうそうないのではないだろうか。次から次へと繰り出されるハイ・スピードのアクション・シーンに加え、主要な登場人物がほとんど死んでしまうという容赦のないストーリー展開は、どうも日本のコミックやアニメのメンタリティに近いものがあるように思える。とはいえ、何もかもなくした主人公が、物語の最後で生き残っていさえすれば、それをハッピー・エンドだとうそぶく、いかにもイギリスらしい作品であることも確かである。(2001/12/7)

ひとつ付け加えると、長さの関係で褒めっぱなしで終わってしまっていますが、この作品、じつは文章が非常に子供っぽいんですよね。内容的にはそんじょそこらのYAものとは比較にならないほどしっかりしているし、大人が読んでも感心するほどの設定とストーリーなんですが、なぜか文章が小学生向きじゃないかと思われるほどシンプルで、そのギャップがなんとも不可解です。それも上手いから簡潔に書いているなんていうものではなくて、まああんまり上手くない人が子供向けを意識するとこうなってしまうんですかね。続編3冊はまだ読んでないんですが、少しは上達したのかな。いやまあ自分のことは棚の一番高いところに上げておきますが。

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Sunday, February 12, 2006

"A Short History of Myth" (The Myths I) by Karen Armstrong

A Short History of Myth合計100冊の本が30年以上かけて出版される予定の世界の神話シリーズ。これにはもちろん小説だけでなく、ノンフィクションも含まれます。その第一弾となるのがこの作品 "A Short History of Myth"。人類の長い歴史の中で、神話の性質と役割がどのように変化していったのか俯瞰するのに絶好の書で、シリーズ一作目にとても相応しい作品でした。

ネアンデルタール人の墓からは、彼らが来世を信じていたことを示唆する副葬品が出土されているそうです。人類は最初期から現実とは異なる世界に思いを馳せていたんですね。人類の歴史イコール神話の歴史と言っても過言ではなさそうです。

「神話とは何か?」という問いかけで始まるこの本は、「旧石器時代(狩猟民の神話)20,000 - 8,000BC」「新石器時代(農耕民の神話)8,000 - 4,000BC」「古代文明時代 4,000 - 800BC」「(各宗教や儒教が芽生えたヤスパースの言う)軸の時代 800 - 200BC」「軸の時代以降 200BC - AD1,500」「西洋の大変容 AD1,500 - 2,000」というように、人類と神話の関わり方が大きく変わる節目ごとに章が区切られています。

自分の命を懸けて狩りに出た時代から、天候や自然災害により収穫が左右された時代に変わると、人間が超自然的なものに求めるものも変化します。古代文明時代には似たような神話を持ちながらも地域色が出ていたり、英雄伝に重きを置く文化があったりさまざまです。また時代が下ると、宗教や近代科学との折り合いなど微妙な問題も出てきます。それらが具体的な例を挙げて分かりやすく説明されています。

そして合理的精神に支配される現代。神話を信じるものはいなくなりましたが、作者は殺伐とした現在こそ神話を必要とする時代だと説きます。神話とともに生きてきた人類。その時々の困難を乗り越えるため、人類は本能的にその必要性を感じ自らに適した神話を創りだしてしてきたのだと思います。

これからこのシリーズで語られる神話も、何らかの形で読者に作用していくのかもしれません。無駄なようでいて恐るべき効用があるのが神話だということがよく分かる一冊でした。

作者のカレン・アームストロングは、カトリック教会の尼僧から作家に転身した異色の経歴の持ち主で、『聖戦の歴史―十字軍遠征から湾岸戦争まで』など多数の宗教関連の著作があります。

本書は『神話がわたしたちに語ること』のタイトルで邦訳が出ています。

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Saturday, February 11, 2006

The Year of the Hare, by Arto Paasilinna

The Year of the Hareヒツジのミステリフィンランドの作品をチェックしたせいで、アマゾンUKがこんな作品をオススメにリストしてきました。日本のアマゾンのオススメは 200%ぐらい役に立たないのに(ていうか、あの完璧な的外れを平気で放置しているところが腹立たしい)、イギリスのアマゾンは役に立ちますね(そのわりに最近は直接買うことはめったにないんですが^^;)。

カバーとともに "A picaresque novel with an ecological theme" という副題が微妙にそそります。正直フィンランドにそれほど興味があるわけではないんですが、自然を背景にしたコミカルな作品のような感じですので、ちょっと期待。いやまあ、カール・ハイアセンが念頭にあるわけではありません。

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Chasm City, by Alastair Reynolds

第1長編の『啓示空間』では、長さを支えるための緊張感の持続が課題だったレナルズですが、この第2作では見事にその欠点を克服し、サスペンスあふれるエンタテインメントを完成させています。編集者のアドバイスで倍の長さに書き直したというあたりが心配されているようですが、星間移民船のバックストーリーを持ち込んだことによって、遥かに厚みのある物語に仕上がっています。第1作がいまひとつだった人にも、こちらは絶対お薦めですね。

この作品と前後して、ちょうどそのころ話題になっていたリチャード・モーガンの『オルタード・カーボン』を読み、設定やプロットの類似に驚いていたんですが、個人的にはSF的な細部をしっかりと描いたこちらに軍配を上げました。ん~、まあ根っ子にはイアン・バンクスのあの傑作とか、そのまた先にはXXXのあの作品とかがあるんですが、ネタバレになるのでこのへんでやめときましょう。

Chasm Cityナノテク・ウィルスに侵され、エッシャーの絵画のごとく幾何学的に変容した都市を彷徨う、過去の亡霊の記憶に苛まれ、自らのアイデンティティさえ覚束ない主人公……卑しい街を行く孤高の騎士というハードボイルドの決り文句が似合いそうな、イギリスの新鋭レナルズの第二長篇である。あるいは、映画「ブレードランナー」のロサンジェルスを行くデッカードの21世紀版、と形容できるかもしれない。

クラーク賞・英国SF協会賞の候補となった長篇第1作 Revelation Space (2000) により、本格的なスペース・オペラの書き手として一躍脚光を浴びたレナルズが、今回は前作の舞台の一つであった植民惑星に焦点を絞り、一転して都市型のサスペンスに挑んだ。前作や短編「銀河極北」でも見られた、宇宙物理学者である作者の現実の物理法則やリアルな技術へのこだわりは、非人間的な宇宙空間へと進出した人々の確執を説得力を持って描き出す。レナルズの宇宙では、光速の壁に阻まれた人類は、恒星間の移動に数十年の冷凍睡眠を強いられ、広大な宇宙に散在する植民地は、孤立した独自の社会を形成し、そこに対立が生まれる。

身辺警護の専門家タナー・ミラベルは、雇い主を狙った暗殺の黒幕レイヴィックを追って、遠く離れた惑星イエローストーンへと到達する。戦火に明け暮れる惑星「スカイの果て」で傭兵として鳴らしたタナーとしては、ただ一度の失敗が納得できなかったのだ。ましてや、淡い恋心を抱いていた雇い主の妻を守りきれなかった罪悪感は大きかった。だが、15年の冷凍睡眠から覚め、一時的な記憶の混乱に襲われたタナーは、故郷の惑星を切り開いた悪名高き初代の指導者、スカイ・オスマンの記憶が自己の意識を侵食し始めているのに気づく。暴虐の限りを尽くし十字架上へと消えたオスマンを殉教者と仰ぐ、狂信者のばら撒いた教化ウィルスに感染したのである。

作者はタナーの追跡劇という縦糸に、過去のフラッシュバックと、世代宇宙船で成長するオスマンの物語を絡ませ、3つのストーリーラインで背景世界の時間的・空間的広がりを描いていく。とくに、船団間の疑心暗鬼を巧みに操りながら、150年をかけて目的地に向かう初代植民船団を、次第に掌握していくオスマンのピカレスクは、反物質エンジンの故障による宇宙船の消滅や、船団に寄り添う幽霊船のエピソードなどを交え、時によりメインのストーリーラインを圧倒する。

過酷なイエローストーンで、唯一植民に適した大地の裂け目に築かれたドーム都市キャズム・シティには、もはやかつての繁栄は見られなかった。ナノ・デバイスを侵食する原因不明のウィルスの発生により、テクノロジーは人間の手を離れ、勝手な進化を始めてしまったのである。建築物はあたかも新種の植物のように成長し、複雑に融合しあい、体内にナノ・デバイスを保有する人々は変貌する都市に飲み込まれていった。かくして都市のインフラは、縦横に張りめぐらされたケーブルによるロープウェイや蒸気機関車といった、ウィルスの影響を受けないローテクに依存することを余儀なくされた。

レイヴィックの痕跡を追ってこの混沌に足を踏み入れたタナーは、「堆肥」と呼ばれる裂け目の低部のスラムから、貴族階級の居住する崖の上部の「天蓋」へと、様々な住人との軋轢を繰り返しながら、病んだ街の本質へと迫る。テクノロジーによりほぼ不死身の体を得た貴族たちの、刹那的な娯楽として供される、マンハントの標的にされたタナーは、都市のルールを身を持って体得しながら、本能的にこのパワーゲームを乗りこなしていく。そして、貴族たちの命脈を保つ、闇で流通するウィルス中和剤の謎に行き当たったタナーは、自らの内部の問題にも解決を迫られることとなる。

ゲームの暗喩とアイデンティティの混乱のモチーフといえば、古くはP・K・ディック、最近ではレナルズと同様スペース・オペラを得意とする先輩格のイアン・M・バンクスの名が思い浮かぶが、ハードウェアに無頓着なディックや技巧派のバンクスに比べ、背景世界の構築や細部の現実性に力を注いだレナルズの筆致は、本格SFの重厚さを存分に見せる。グランド・スケールの宇宙SFとなった前作とはテイストの異なる分野にあえて挑戦し、2作目のジンクスを見事に打ち破ったレナルズからは、当分目が離せそうにない。(2002/1/10)

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Forthcoming Japanese Translation of Science Fiction in 2006

「SFが読みたい!」を見ると、かなりわたし好みの作品が邦訳予定にラインアップされてますね。ということで、このブログで紹介済み/紹介予定の作品をリストしておきます。邦題はすべて仮題です。まあケリー・リンクの Magic for Beginners が一番のオススメなんですが、う~ん、さぼってしまって紹介書いてませんね^^;

リンクなしのものは近日中に紹介アップ予定です。

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Friday, February 10, 2006

World Literature Tour - Finland

The Dedalus Book of Finnish FantasyGuardian Unlimited で国別の文学紀行を始めました……っていっても、各国の代表的な文学作品を読者が推薦していくタイプのブログなんですけど。第1回の特集にはフィンランドが選ばれてます。トーべ・ヤンソンの『少女ソフィアの夏』や、このブログでも紹介したレーナ・クルーンヨハンナ・シニサロの名前も見えますね。アンソロジイのところにはシニサロ編集の The Dedalus Book of Finnish Fantasy も紹介されてます。

読者の視点から選んだ作品ということで、ガイドとしてはなかなか役に立つんじゃないでしょうか。次回はポーランドということですが、その次をどこにするか投票を受け付けてます。個人的にはオランダなんてけっこう穴じゃないかと思うんですが。

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Thursday, February 09, 2006

"L'Indicible" by Jean-Philippe Viret Trio

lindicible では、私も音楽の話題など。

最近なんとなくジャズに心が向いている私ですが、このあいだご紹介したミラバッシの次に買ったのが、ジャン・フィリップ・ヴィレ・トリオの "Considerations"。このベーシスト率いるピアノ・トリオがまたまたとても気に入ってしまいました。なんて表現したらいいんでしょうね~。あんまりふつうのジャズっぽくはないです。音楽を形容するのは難しいので、ま、ま、澤野工房のサイトで試聴してくださいませ(←手抜きの私)。

このトリオに参加しているエドゥアール・フェルレのソロ "Par Tous Les Temps" も買ったのですが、歯切れのよい独創的なピアノがとても魅力的です。ちょっと実験的で前衛的なところもあったりして最初はとっつきにくいかもしれませんが、何回か聴くと完全にはまっちゃいます。

うれしいことに、ジャン・フィリップ・ヴィレ・トリオのニュー・アルバム "L'Indicible" が2月16日に発売されるそうで、もちろん予約してしまいました。フェルレのソロに入っている Ping PongValse a Satan が今回トリオで演奏されるようなので、どんなアレンジになっているのか聴き比べるのも楽しみ。

《追記》
フランスのミュージシャンだし輸入盤しかないので、日本語のレヴューはもちろんのこと、英語のレヴューもほとんどないのですが、次のものがとても参考になると思います。

"L'Indicible" by Jean-Philippe Viret Trio
reviewed by allaboutjazz.com

"Par Tous Les Temps" by Edouard Ferlet
reviewed by allaboutjazz.com
reviewed by ejazznews.com

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The Life Pursuit, by Belle and Sebastian

The Life Pursuit2月の新譜といえば、とりあえずはインディ・ポップの代名詞になっているベル&セバスチャンでしょうか。

昔からのファンでしたら、ちょっと音を整えすぎてしまった印象の新作は物足りないところがあるかもしれませんけど、初心者のわたしには、4作聴いた中ではいちばんピンとくるアルバムですね。穏やかな優しいポップ・ソングがお好きな人にはおすすめです。ちなみにビデオ付の限定版はこちら(うーむ、日本のアマゾンではむちゃくちゃ高いぞ)。

冒頭の "Act of the Apostle" と、レコード会社のサイトで聴ける次の "Another Sunny Day" はなかなか印象的。あとはファースト・シングルの "Funny Little Frog" と、むかしのフレンチ・ポップスふうの "We Are the Sleepyheads" が好みですかね。いまならストリーミングがこちらで聴けるようです。

If You're Feeling SinisterIf You're Feeling Sinister Liveそれから、10年前のアルバム If You're Feeling Sinister の曲をそのままフィーチャーした、去年の9月の公演のライブ版が iTune 限定で販売されてます。売り上げは東南アジアの津波被害の援助に充てられるとのこと。聞き比べてみると、ライブ版のほうが生き生きとしててやっぱりいいですかね。

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Wednesday, February 08, 2006

Three Bags Full, by Leonie Swann

Three Bags Full6月発売ということなんですが、ちょっと感動で声も出せそうにない本を見つけてしまいました。カバーを見てわかるように(わかるのかな?)、ヒツジのミステリなんですが、そんじょそこらのヒツジのミステリ(ってどんなんだ?)と違って、殺された羊飼いの謎をヒツジたちが捜査するんだそうです。うう、むちゃくちゃわかりやすい。

これはもう「ベイブ」や「ウォレス&グロミット」の世界といって間違いないでしょう(と、勝手に決めてしまう)。ともすれば証拠の書類を食べてしまうヒツジたちを指揮して、群れのリーダーのミス・メープル(!)は無事に事件を解決できるんでしょうか。う~ん、この夏いちばんの超話題作(@このブログ)になりそうな気配が^^)

Glennkillなにやらカバーに発売前から "The International Bestseller" なんていう文句が入ってるんで、怪しいと思って調べてみたら、去年の夏ドイツで出版された Glennkill という作品の翻訳なんですね。とすると作者の名前は「レオニー・シュヴァン」と発音するんでしょうか。う、こちらのカバーも好み^^; 13カ国に版権が売れたということのようですので、ひょっとしたら河出さんあたりで翻訳の話が進んでいるのかも。なにやら青クマ船長的な雰囲気がしますもんね。

出版社のサイトで作者のインタヴュウが見つかりましたけど、う~ん、見るからにヘンな本を書きそうな雰囲気の人ですね。髪型といい服装といい顔のひかり具合といい、このセンスはちょっと危なそうです。いや、大傑作を書く作者はこうでなくちゃいけません。でも、ヒツジ・シャンプーってなんだろう? そのせいであの髪型になったんだろうか。続編も書いてるみたいですね。

ドイツ語だったら読み終わる前に英語版が出てしまいそうなので、わたしは英語版を待ちますけど、楽しみ~^^)

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Tuesday, February 07, 2006

"Last Week's Apocalypse" by Douglas Lain

Last Week's Apocalypseお馬鹿そうな表紙とタイトルにひっかかってしまいました。で、出版社サイトを見ると Gore Vidal meets Philip K. Dick なんて紹介されてて、ほかのブラーブとか見てもちょっとおもしろそうかも。

今ちょこっと検索してみたら、SFマガジンの昨年の1月号に短篇 "The Headline Trick" の翻訳が『ヘッドラインのマジック』として出てるんですね。読まれた方いますでしょうか(私は買ってません。すみません~)。

この短編集に入っている "The '84 Regress" と "Shopping at the End of the World"、そして入ってない "A Coffee Cup/Alien Invasion Story" はオンラインで読めます。著者サイトはこちら

表紙は、パンクバンド Crass のメンバーでジャケットデザインなども手がけている Gee Vaucher とのこと。

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Elan Vital, by Pretty Girls Make Graves

Elan Vitalこのところ気に入って聴いているのが、Pretty Girls Make Graves の4月発売の新作なんですが、聴くや否や前2作もすぐさま注文し、待っていられなくなって eMusic でダウンロードもしてしまったというむちゃくちゃゴキゲンなバンドです。

かなりハードな音作りの Good Health から、バランスの取れた The New Romance を経て、Elan Vital ではかなりポップな側面が強くなっていますが、パンク風のラフな側面は見せても、基本はパワー・ポップでしょうか。聴きやすいメロディアスな曲を、切れ味のいいバックで支えて、けなげな女性ヴォーカルが光ります。うー、むちゃくちゃかっこいいぞ。

The New Romanceバックの演奏も音を重ねずに一つ一つの音がクリアに響くところがいいですね。いろいろ工夫を凝らしてて、曲ごとに印象が変わるのも見事です。パンクや軽いエレクトロニカの味付けも、上手いプレーヤーが手すさびでやっているというよりは、様々な演奏スタイルをひとつひとつ真面目にこなしてきたという印象で、ほんと、文句のつけようがないです。

Elan Vital では、シングル向きのテンポの速い曲を立て続けに5曲並べて、後半を押さえた曲調の作品で絞めているという構成を取っているため、あんまりバランスがいいとも思えないんですが、前半が名曲揃いなんで、3枚のうちいちばん聴きやすいし、やっぱりベストですかね。ジャケットはちょっと冴えませんけど。特に冒頭の3曲の並びは絶品です。

Good Health個人的には一番ポップな2曲目の "Pyrite Pedestal" にやられました。イントロがかっこいいアルバム冒頭の "The Nocturnal House" がマタドールのサイトで聴けます。他にも前作からのシングルやビデオが公開されてます。それほど売れているバンドではないようですが、この新作でブレイクして欲しいですね。

Elan Vital はアマゾンではまだリストされていないようですので、マタドールにリンクしておきます。うむ、ヘンなジャケットの Good Health は recommendation にして飾りにしてしまおう^^)

ちなみにバンド名はスミスの曲から取ったとかケルアックの Dharma Bums が出所だとかいわれてるようですが、「美人薄命」ということなのか、それとも「美人は災いの元」という意味なんでしょうか。う~ん、あとのような感じがしますけど。

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Charlie and the Chocolate Factory, by Tim Burton

Charlie and the Chocolate Factoryティム・バートンなんて特に好きでもないんですけど、アマゾンを覗いたら宣伝してるんで、ついつられて買ってしまいました^^; う~ん、いまのところマイケル・ジャクソンの実生活の映画化みたいな感じで、ぜんぜん面白くないぞ。む、そろそろ目が金色になって狼に変身するのか<違う。

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Monday, February 06, 2006

"The Complete New Yorker"

ne おそろしくお買い得な商品のご紹介。

"The Complete New Yorker"と題されたこの本は、文字通り1925年2月から2005年2月までの『ニューヨーカー』紙の全ページをDVD8枚に収録したものです。
50万ページで約1万円ですから、1ページあたり……0・02円?
Fictionのページだけでも、『ニューヨーカー短篇全集』になってるわけですから、これだけで元は取れちゃうでしょう。残りの記事全部が丸儲けですよね。

こんなもん買ったら、当分は他の本なんていらなくなっちゃうかも。
To buy, or not to buy. . .∩( ・ω・)∩

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2006 Crawford Award Shortlist

ついでにこちらも紹介しておきましょう。ほとんど注目されることのないクローフォード賞ですが、ファンタジイの単行本でデビューを果たした新人作家を対象としており、毎年実力派の作家が選ばれています。今年の候補者はかなり凄いかも。

たぶんまあ大作 Vellum でデビューした大型新人ハル・ダンカンが受賞ということになると思いますが、ヘンテコな短編で評価の高いアンナ・タンバーも初めての長編 Spotted Lily が評判よかったですし、ジョウ・ヒルとホリイ・フィリップスの短編集も評判になったものです。

児童書 Fly By Night のフランセス・ハーディンジが入っているのはちょっと意外。ジュディス・バーマンとサラ・モネットは地味ですかね。

In the Palace of Repose20th Century Ghosts

  • Judith Berman
  • Hal Duncan
  • Frances Hardinge
  • Joe Hill
  • Sarah Monette
  • Holly Phillips
  • Anna Tambour

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Sunday, February 05, 2006

2005 British Science Fiction Association Awards Shortlists

クラーク賞の候補作を紹介したので、ちょっと古い情報になりますが、BSFA Awards のほうもリストしておきましょう。こちらは対象年扱いということで、2005年度なんですね。長編はクラーク賞と3作が重なってますが、グリムウッドとロブスンが顔を出しているのはうれしい限り(といいながら両方ともまだ未読ですが^^;)。ジャンルSFの色彩が強い作品を選ぶことが多い賞ですが、ストロスの作品はバリバリのSFなので、こちらも受賞しそうな感じがします。

短編はやっぱりリンクでしょう。"Magic for Beginners" は彼女の作品のなかでもトップ・クラスの出来ですので。ううむ、talent breadth of the sushi のエリザベス・ベアも選ばれてました^^) アートワークには WE3 も入ってますね。

受賞作の発表は 4/15 とのこと。

Novel

Living Next Door to the God of Love 9Tail Fox

Short fiction

  • "Bears Discover Smut", by Michael Bishop (SciFiction, 26 October)
  • "Bird Songs at Eventide", by Nina Allan (Interzone #199)
  • "Guadalupe and Hieronymus Bosch", by Rudy Rucker (Interzone #200)
  • "I, Robot", by Cory Doctorow (Infinite Matrix, 15 February)
  • "Imagine", by Edward Morris (Interzone #200)
  • "Magic for Beginners", by Kelly Link (Magic For Beginners; also F&SF, September)
  • "Soft Apocalypse", by Will McIntosh (Interzone #200)
  • "Two Dreams on Trains", by Elizabeth Bear (Strange Horizons, 3 January)

Artwork

  • Cover of Neal Asher's novel Brass Man, by Steve Rawlings (Tor)
  • Cover of Brandon Sanderson's novel Elantris, by Stephan Martinie`re (Tor)
  • Cover of Interzone #200, by Pawel Lewandowski
  • 'Megara', by Max Bertolini (cover of F&SF, January)
  • We3 chapter 2 pages 2-3: 'Run!', by Frank Quitely (Titan Books; with Grant Morrison and Jamie Grant)
  • 'Weapon Shop', by Kenn Brown (cover of Interzone #198)

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"Weight : The Myth of Atlas and Heracles" (The Myths III) by Jeanette Winterson

Weight現代作家が語る世界の神話シリーズで、ジャネット・ウィンターソンが選んだのはアトラスとヘラクレスの物語。前書によると、原稿依頼の電話を切るときには、もうこれに決めていたんだとか。電話中に、まるでこのときを待っていたかのように、ふと思いついた物語。この企画がなければ書くこともなかったであろう物語。

巨人族のアトラスは、ゼウス率いるオリュンポス神との戦いで破れ、蒼穹を支える罰を受けます。一方、半神半人のヘラクレスは、気が触れて自分の子供を殺した償いとして、神託に従いエウリュステウス王に仕えることになります。彼に課せられた12の難題のひとつが、アトラスの作ったヘスペリデスの園から黄金の林檎を取ってくること。そして、ヘラクレスはアトラスの支える天を一時肩代わりして、アトラスに林檎を取って来させることにします。

ギリシャ神話のアトラスとヘラクレスの別々の物語が交わるこのエピソードで、ふたりがともに課せられた重荷(一方は文字通りの重荷、他方は難題)を背負っているという共通点に着目し、それをテーマにまで高めたのがこのウィンターソンの物語。

本書にも出てくるのですが、毎朝ゼウスの大鷲に食われた内臓が、夜にはまた再生する責め苦を受けるプロメテウス。彼はコーカサスの岩山に鎖でつながれているので、逃れる術はありません。ところがそんな頸木のないアトラスとヘラクレスなのに、彼らは何も考えずに課せられた罰を黙々とこなしているんですよね。重荷を降ろしてみたらどうなるんでしょう?

他人の指示に無条件に従うことの気軽さ、束縛されず自由に自分の未来を築くことの重さ。そんなことが、いくつかのエピソードを通して伝わってくる物語でした。

ここでは、アトラスは海神ポセイドンと大地の子とされているのですが、冒頭の「無限の海」と「境界を持つ大地」の関係の描写がとてもよかったです。その後に語られる自由と束縛の物語を巻頭で暗示してもいるのですね。

ところで本の見返しにある、ボディビルの人がポーズ取ってるみたいなイラストは、もしかして荷を降ろしてすっきりしているアトラスでしょうか?(かなりヘンです)

この作品も『永遠を背負う男』のタイトルで邦訳が出ています。

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Saturday, February 04, 2006

"The Sultan's Seal" by Jenny White

The Sultan's Seal表紙がエキゾチックでなかなかいいですね~。

オスマントルコの宦官が探偵という作品がありましたが、これもオスマントルコが舞台のミステリ。

作者のジェニー・ホワイトは、人類学系の賞を受賞した "Islamist Mobilization in Turkey: A Study in Vernacular Politics" などのノンフィクションを何冊か書いていて、フィクションはこれが初めてだそうです。ボストン大学で人類学を教える彼女が得意とするのは、トルコ、中東、そしてドイツとのこと。この作品にもオスマントルコの研究の成果が盛り込まれているようで、とても気になります。

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Friday, February 03, 2006

"R. Crumb's Kafka" by R. Crumb, Franz Kafka, David Zane Mairowitz

R. Crumb's Kafkaイラスト入りのカフカの伝記と、コミック版 "The Judgment(判決)"、"The Trial(審判)"、"The Castle(城)"、"A Hunger Artist(断食芸人)"、"The Metamorphosis(変身)" の2部構成になっているカフカ入門書とのこと。著者のメイロウィッツはいくつも賞を取っている脚本家で、ロバート・クラムはアンダーグラウンド・コミックの創始者と言われている人です。

この本は昨年10月に出たのですが、"Introducing Kafka" の表紙とタイトルだけ変えた再版のようです。こちらのほうは Amazon.com で中身を覗けます。

う~ん、ザムザはやっぱりゴキブリの姿で登場するのでしょうかね?

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Wednesday, February 01, 2006

2006 Arthur C. Clarke Award Shortlist

クラーク賞の候補作が発表になりました。去年のデイヴィッド・ミッチェルの候補に続いて、今年はカズオ・イシグロが顔を出してます。

「クラーク賞」なんていうと、いかにも科学に比重を置いたハードSFの賞のように思えますが、実際はSF系の賞の中ではいちばん文学よりで、主流文学も含め意欲的な作品が候補に選ばれることが多いです。正直言って、現在のSF/ファンタジイ系の文学賞で注目に値するのはこのクラーク賞と世界幻想文学大賞、フィリップ・K・ディック賞ぐらいでしょう。他はただの恒例行事ですね。

Banner Of SoulsAccelerando

  • Air, by Geoff Ryman

受賞作の発表は4月26日。たぶんチャールズ・ストロスの Accelerando が受賞ということになるだろうと思いますが、個人的にはリズ・ウィリアムズが候補に入ったのはうれしいですね。リンクはすべてイギリス版につけています。

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A Tour Guide in Utopia, by Lucy Sussex

A Tour Guide in Utopiaちょっと気になる本がみつかりました。

オーストラリアのファンタジイ系の作家ルーシイ・サセックスの短編集ということですが、どうもこういうトラベローグを意識させるタイトルのつけ方には弱いですね。15年ぶりということはかなり寡作なんでしょうか。

そもそもオーストラリアって大地に根ざしたシュールな幻想を得意とする作家が多いので、ちょっと期待です。たぶんでも、MirrorDance っていうのは小出版社なんで、Australian Online Bookshop とかのジャンルものを扱っているオーストラリアの本屋でないと入手できないかもしれませんね。

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