Tuesday, January 31, 2006
ぎょ、ティム・パワーズの新作、サイン入り限定版にしてはお手頃価格だと思ったら、なんと(!)28ページのチャップブックでした。まさかこれからも短篇をひとつずつ小出しに出版するつもりでは……。
タイトルからするとちょっとおもしろそうですが、出版社サイトを見ても、表紙と中のイラストが著者自身によるものという情報しかなくて、どんな内容の本なのか全然分りませんね。それでも売れるってことなんでしょうけど。買われる方、いるんでしょうね~?(と、さりげなく探りを入れてみる)
で、見たことないんですが、パワーズってイラスト上手いんですか?
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Monday, January 30, 2006
いえ、こういうのはぜんぜん好きじゃないんですけど、あまりにも出来がいいので紹介しちゃいます。
最初に最新型モデルか旧式モデルかを選んで(どっちを選んでも結果はいっしょだと思いますが)、好きな食べ物を3つ選んで番号のところに置き、あとはレバーを引いて待つだけ^^)
あ、くれぐれもチョコレートとキャンディとコーラの食べ合わせだけはしないように。
"poop machine" でググると他にもいろいろあるようですけど、ここまで凝ったのはそうないんじゃないでしょうか。
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Sunday, January 29, 2006
本の形での神話のレファレンスということでは、おいとくだけで邪魔になるこちらはいかがでしょうか。カナダでしか買えないのでカナダのアマゾンにリンクしておきます。
ともかく造本が凄いです。普通の大判のハードカバーのちょうど倍のサイズの版型に、オールカラーのコート紙で 500ページという厚さなので、重さもかなりなもの。なんとケース入りで取っ手がついてますので、振り回したら強力な武器になります。
内容は事典のように細切れではなくて、トピックごとに解説記事がある形です。すべてのページに色々なところから集められた図版が入ってますので、眺めているだけでも楽しいです。全体のほぼ半分はギリシャ・ローマ神話に充てられてますが、それ以外の神話もなかなか詳しいです。日本の神話・伝説にも10ページ以上が割かれていて、こちらは専門家が執筆しているため内容はしっかりしています。まあ断片的な紹介なのはしょうがないですね。
ということで、事典と図版の両方を兼ね備えたコーヒー・テーブル本としてはむちゃくちゃお買い得です。置き場所に困りますけど。
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神話の話題が出たところで、オンラインの神話のガイドなど。
神話がらみの背景をチェックするには、老舗の Encyclopedia Mythica が有名なんですが、もうひとつ、Godchecker っていうのを見つけました。こちらはエントリは Mythica ほど多くないんですが(Mythica はアーティクルが 7,156、Godchacker は扱われている神が 2,850 だそうです)、tongue-in-cheek な説明が楽しくて、堅苦しくなくていいですね。
ま、でも、日本の神の項目は人材が手薄なようで、選ばれてる神も???ですし、説明もかなり怪しいです。Raiju っていうのはなんでしょう? Adachigahara も地名だと思うんですけど^^;
ハル・ダンカンの Vellum には、イナンナとかエンキとか、古代メソポタミアの神がいろいろ登場するので、ここにはお世話になりましたけど、そちらもあんまりあてにならないのかな。日本の神話についてお詳しい方、助っ人されてはいかが?
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"The Penelopiad" は、現代作家が神話を語り直す The Myths シリーズの一冊で、副題通りオデュッセウスとペネロペ夫婦の物語。翻訳『ペネロピアド』も既に発売されていますが、第一回配本の三冊をまとめた Box Set が安く手に入ったので、そちらを買って読みました。
ペネロペといえば貞淑な妻の代名詞。彼女は、新婚時代にトロイア戦争に駆り出された夫オデュッセウスを、戦争中の10年間+漂流の長旅(実は寄り道?)の10年間、合わせて20年ただひたすら辛抱強く待ち続けたという、妻の鑑みたいな人です。その間、夫の無事の帰還を信じ「義父の死装束を織り終えたら再婚相手を決めます」と言って100人以上もの求婚者を退けつづけ、昼に織った分を夜にこっそりほどいてはその決断の日を遅らせたという、ちょっとした機知の持ち主でもあります。
以上が、ギリシャ神話で知られているペネロペ像なのですが、このマーガレット・アトウッドの "The Penelopiad" では、すでに死んで冥界にいる彼女自身が、あまり知られていないその生い立ちから語り始めます。
この作品はギリシャ神話好きには堪らないですね。ホメロスらによって伝えられている事がかなり細部まで再現されているだけでなく、語られていない部分を埋めるようにしてペネロペの心情やその行為に至る動機が吐露されていきます。とは言っても、それらは容易に想像のつくことではあるので、それだけでは読者としては満たされません。この作品の魅力は、ペネロペの独白の合間にギリシャの古典劇に倣ってコロスを置いたことで際だってきます。それがあの殺された12人の女中によって詠われるので、鬼気迫るものがあるんですよね。並んで首を吊られ、宙に浮いた足をひくつかせながら訴える彼女らのコロスによって、神話やペネロペの独白だけでは明らかにならない秘密が、徐々に暴かれていきます。
神話にあるように12人の女中はなぜ殺されなくてはならなかったのか、アトウッドはその謎に明解な理由を与えるだけでなく、さらに一歩進んでその象徴するところにまで言及していきます。これも女中たちのコロスによって明かされるのですが、無学な彼女らの教養ある読者に対する問いかけ(講義)という手法で、それがとても効果的に心に響いてきます。
本筋とは関係ありませんが、ギリシャ神話は現代人の感覚からするとかなり不道徳なところがあるのですが、それについては物語の中で自然な形で断り書きをするという配慮がされています。余計なことのように思えますが、ギリシャ神話を読んだことがない人は「女性蔑視だ!」と怒っちゃうからでしょうね。
数々の冒険談で知られ、またトロイの木馬を考案するなど狡知にも長けたオデュッセウスと、良妻賢母型のペネロペは、どうみても不釣り合いな気がしていたのですが、アトウッドの描く本当の(?)ペネロペを知ると、とてもお似合いのカップルだということが分りました。
この作品はギリシャ神話に慣れ親しんだ人だけでなく、全然知らない人にもオススメです。
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Saturday, January 28, 2006
去年の音楽ばかりじゃなくて、たまには今年の話題でも。
いまイギリスでいちばんホットなのはアークティック・モンキーズだそうです。今月発売のデビュー・アルバムがセールス・レコードを塗り替えるような勢いで売れているのだとか。わたしもイギリス盤を買って聴いてますが、ちょっと渋みがかった声で歌われるストレートでドライブ感のある音はなかなかいいです。ウェブを探せばいろいろ聴けますが、オフィシャルに提供されてるのはこのビデオぐらいでしょうか。
とはいえ、話題先行型で久々の大物バンド扱いをされてますが、そんなにいいかといわれると、ちょっとオーソドックスすぎて面白みに欠けるような感じがします。曲のほうもまあまあ止まりだし。1月の新譜ということで、The Strokes や We Are Scientists と交互に聴いてますけど、このあたりと比べるとアルバムの出来はちょっと落ちますね。生きのよさは買うものの、これといって工夫がないというか。
どうもイギリスではストレートな音作りの力のあるバンドが久しく登場していなかったため、若い世代に英雄待望論的な雰囲気があって、それにうまく合致したということのようですね。まあ20才そこそこのメンバーからなるバンドだということなので、今後にちょっと期待しておきましょう。
アマゾンだと UK 盤は高いので、ビデオ・クリップの入った日本盤か 2/21 発売の US 盤でどうぞ。
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カメのティモシイ(なぜかメスです)の目から見たイギリスの田園生活だそうです。「ここにあるプロットは時の経過のみ」などといわれると、外れたらむちゃくちゃつまらなそうですが、あたったらちょっといいかも。ともかく表紙が好みなんですよね、こういうの。
作者はNYタイムズのコラムニストで、田園生活のエッセイ集を3冊出しているとか。
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Thursday, January 26, 2006
『悪魔の医者』なんて怪しげなタイトルがついているこの本は、ルネッサンス期の医学者にして錬金術師のパラケルススの伝記です。
パラケルススに関する本はいくつも出てると思いますが、興味深いのはこれを書いたのが科学専門誌「ネイチャー」の編集顧問でフリーの科学ライターのフィリップ・ボールだということ。彼は群集心理を分析した "Critical Mass: How One Thing Leads to Another" で、優れた科学関係の本に与えられるアヴェンティス賞を昨年受賞しています。
現代から見ると錬金術など、非科学的で信じる人はいないでしょうが、あの時代だったら真面目に研究に没頭しても、そっちの方に行ってしまうのは仕方ないのかもという気はしますね。
というわけでこの本は、魔術と科学が共存した時代の申し子ともいえるスイス出身の研究熱心な放浪の学者の、わりかし真実に近い姿をみせてくれるのではと期待できそうです(でも、やっぱりアヤシそうですよね)。上の表紙は2月発売のUK版ですが、4月まで待てば少し安いUS版が出ます。
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Wednesday, January 25, 2006
House of Leaves (『紙葉の家』)のダニエレブスキーの新作が知らないうちに出ていたようです。なんか去年の末に英語版が 1,000部限定でオランダで出版されたとのこと。オランダの本屋ならまだ定価で買える可能性もあるみたいですが、うう、言語の壁が^^;
コレクター向けの専門書店(死肉漁りともいう)や eBay では 200ドル近辺から売っているようです。51部限定の番号入りサイン本は 500ドルしてますね。ううむ、デビュー作はあれほどの評判になる前に手に入れたので、赤字の JT のサイン入りで持ってますが(日本たばこが赤字ということではなくて、いちばん一般的な青字の Z の版以外にも、いくつかヴァリエーションがあるようです)、今回はやむを得ずパス。
さて、新作のストーリーですが、こちらに紹介がありますのでご自分の目でご確認ください(はは、オランダ語だ^^;)。
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Tuesday, January 24, 2006
フィレンツェの建築家で画家でもあるジョットの少年時代を描いた "A Boy Named Giotto"、10歳の弟子ジャコモの目から見たダ・ヴィンチ "The Genius of Leonardo"、アッシジの聖フランチェスコと同地のもうひとりの知られざる聖人クララの物語 "Clare and Francis" など、いくつもの子供向けのオリジナリティ溢れる伝記絵本を出している挿絵画家ビンバ・ランドマンの新作は、シャガールの自伝 "My Life" に沿った内容のようです。フレスコ画から飛び出してきたような絵が特徴の彼女が、どのようなシャガールを描きだすのか気になります。今までとは国も時代も全く変えた新しい挑戦といえそうです。
ジョットとレオナルドとフランチェスコは、Amazon.com で中身を見ることができます。
邦訳は『ジョットという名の少年』と『天才レオナルド・ダ・ヴィンチと少年ジャコモ』が出版されています。ジョットは、2000年度の日本絵本賞翻訳絵本賞を受賞していますが、彼女の絵本は母国イタリア、ドイツ、フランスなどのコンクールでも数々の賞を受賞しているそうです。
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Monday, January 23, 2006
裁判の判決が延期になっていたトルコの作家パムークがに対する起訴が取り下げられたそうです。
ロイターの記事はこちら。
まずはよかったよかった。
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Sunday, January 22, 2006
へたれ声といえば(<まだいってる^^;)、極めつけはこのクラウド・ルームでしょう。昨年かなり評判になったという "Hey Now Now" がオフィシャル・サイトで聴けますが、ううむ、これはいい曲ですね。Clap Your Hands にも似てますけど。あんまりこの手の音楽に興味がないという人でも気に入るんじゃないでしょうか。オフィシャル・サイトにはビデオ・クリップも2つありますが、こちらのはなかなか。
ただしまあアルバムのほうは、他の曲はぜんぜんという評判どおり、かなりつまらないです。ストレートにいけばいいのに、ちょっと余計ないじり方をしてしまっているみたい。いちおう "Blackout" と "Sunlight Song" をリンクしておきますが、あんまりお薦めしません。
ううむ、1曲だけで終わってしまうバンドなんだろうか。
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記事を探すのがかなり大変になってきましたので、サイト内サーチと前月までの記事の一覧を追加しました。
こちらのサイトからお借りしているサーチですが、バックグラウンドでこのブログの記事全部をダウンロードして検索しているようで、かなり時間がかかります。続けて検索する場合はすぐなんですが。
記事のタイトルで探す場合は、実際はぜんぜんインデックスにはなっていないんですが、#index というカテゴリで月々のタイトル一覧を手作りすることにしましたので、そちらで検索してください。色の趣味が悪いのは、う~ん、うちのブログのリンクの色がこの色なんですよね。わたしのせいではない……ことはないですね^^;
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『エル・トポ』『サンタ・サングレ』などのカルト映画でお馴染みのチリ出身の監督アレハンドロ・ホドロフスキー原作、アルゼンチン出身のイラストレータ、フアン・ヒメネス画のSF系バンド・デシネ Metabarons 全3巻のうちの1巻目を読みました。オリジナルのフランス語版からの英訳です。
(ボケ役?の)ロボットにお話をせがまれて、当代メタバロンに仕えるもう一人のロボットが語る、メタバロン家の英雄叙事詩。ときどきこのロボット同士のおしゃべりが挿入されて話の流れが途切れるのですが、お馬鹿なやりとりとは言え、これが結構物語にメリハリをつけたり自然に場面転換するのに役立っていて、これはこれでなかなかいいアイディアでした。
この巻で語られるのは、現メタバロンの高祖父にあたるオトン(Othon)が家長になり、その息子アグナー(Aghnar)を後継者として認めるまでです。
良質の大理石を産するマルモラ星に代々続く士族メタバロン家。その世襲の儀式では、相続者が戦士の家柄の長として相応しいかどうかが試されます。物語の要は、どのようにして彼らが難関を突破して家長の座についてきたか、その一点なのですが、この巻では家宝の秘油を狙った侵略者との戦い、後継者問題、候補者の生まれながらの弱点の克服など、相続に直接・間接的に関連するいくつかのエピソードが加わることによって、物語に深みが増しています。そしてアクションあり人間としての悩みありの、息つく暇もなくスリリングで、たったの130ページとは思えないほど濃厚な作品となっています。巻末についている短篇 "The Crest of the Castaka" では、メタバロン家の始祖がマルモラ星に居を構えることになった経緯と、家長が代々身体に受け継ぐ神秘的な飛鳥の家紋の秘密が明かされます。
なお、メタバロンの名の由来は meta + baron で、代々の家長の身体の一部が必ずなんらかの理由で欠損していて、金属で補われているためです(欠損がなくて、無理矢理埋め込む場合もあり)。
この作品の最大の特徴は、日本文化をかなり意識しているところでしょう。戦闘服はちょこっと鎧兜のようだし、忍者みたいな格好で短剣で闘ったり、また、紫色の袈裟を纏った高僧みたいな人物も出てくるんですよね。一瞬ちゃんばら物かと思っちゃいそうなコマも……。そういった外見だけでなく、忠誠心や精神的なものを重んじている点など、ほんとうに昔の日本の武士のようです。"Death is the worrior's only choice. We'd rather die fighting than live without honor!" なんてセリフ、いかにもじゃないでしょうか?(ちなみにこの勇ましいセリフを吐くのは、自らも率先して闘うオトンの妻です)
それでもって、一番の売りはやっぱりヒメネスの素晴らしい絵だと思うんです。人物の細やかな表情の描きわけや手に汗握るアクション・シーンなど、まるで映画を見ているよう(それもそのはず、ヒメネスは映画の絵コンテとかも描いてるんだそうです)。宇宙船や戦闘機などの機械物も手が込んでて、構図や色彩感覚もとてもいいんです。それがオールカラーとは、なんと豪華!
と言うわけで結構気に入ってしまったので、2巻目 "Aghnar and Oda" と3巻目 "Steelhead & Dona Vicenta" もそのうち(財布と相談して)買う予定です。
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Saturday, January 21, 2006
へたれ声ということでは、ディセンバリスツのコリン・メロイに輪をかけてすごいのが、去年の新人バンドではナンバーワンといわれるクラップ・ユア・ハンズ・セイ・ヤーでしょうね。Wild Life のころのトーキング・ヘッズを思わせるようなノリで、元気でポップな曲を聴かせてくれます。お腹に力の入っていないようなへたれ声で元気というのは自己矛盾みたいですけど、ともかく聴いたらわかりますよん。
オフィシャル・サイトで2曲聴けますが、アルバムの最後に置かれた "Upon This Tidal Wave of Young Blood" がすごくいいです。坊さんがお経を読んでいるような歌い方がなんともいえない。もう1曲の "Over and Over Again (Lost & Found)" はどちらかというとつまらないほうの作品ですかね。
正直いうと最初に聴いたときにはへたれ声に うぇ だったんですが、すぐにくせになりました。日本でもかなり売れるんじゃないでしょうか。う~ん、へたれ声は好きじゃないはずだったんですけど。
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そうこうしているうちにヴァンダーミアの新作が届いてしまいました。イギリス版のペーパーバックが先に出てますが、ハードカバーが欲しい人は8月に出るアメリカ版を待ちましょう。
タイトルからすると後書きだけで1冊の長編を書いてしまったみたいですが、この作品の背景となるアンバーグリスを舞台にした City of Saints and Madmen では、最初に中篇4作で出た 200ページ程度の本が、アペンディクスをつけてリプリントを繰り返すうちに倍以上の長さになったという前科がありますので、それほど不思議でもないのかも。
(ううむ、2月に出る City of Saints and Madmen の最新の版は 700ページもあるみたい^^; 早く読まないと手が出せなくなってしまいそう。)
前作ではアラスデア・グレイにお褒めの言葉をもらったとかでビビッてましたが、今回はジーン・ウルフやスティーヴ・エリクスンの推薦文がついたみたいですね。クレア・ダドマンのレヴュウやジョン・コートネイ・グリムウッドのガーディアンでの書評も上々のようです。ただし、City of Saints and Madmen とはかなりタイプの違う作品のようで、前作が気に入った人はあまり楽しめないが、気に入らなかった人は逆に評価してくれるかもしれないなんていってます。いやまあ、わたしはまだ読んでないので関係ないですけど^^; ちなみに、別のシリーズとなる Veniss Underground のレヴュウはこちら。
ヴァンダーミアは今年の世界幻想文学大賞のジャッジのひとりを務めるそうで、去年のジェフリイ・フォードに続いてファンタジイ界の重鎮になったということでしょうね。
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Friday, January 20, 2006
Small Beer Press の e-mail newsletter に登録しておくと、ときどきおしゃべり口調の奇妙なお知らせが送られてくるんですが、ケリー・リンクがメインに書いてるんでしょうか、新刊の紹介やニュースといっしょに、例によって真面目なんだか遊んでるんだかよくわからない文章で、面白いサイトの紹介なんかも入ってます。
今回新刊紹介で気になったのがこの本。1952年に出た作品のリプリントで、バシリスクやドラゴンが出てくるファンタジイということなんですが、ちょっとなみのお話ではなさそうです。
It is said that when the new Queen saw the old Queen's baby daughter, she told the King that the brat must be got rid of at once. And the King, who by now had almost forgotten the old Queen and had scarcely looked at the baby, agreed and thought no more about it. And that would have been the end of that baby girl, but that her nurse, Matulli, came to hear of it. Now this nurse was from Finmark, and, like many another from thereabouts, was apt to take on the shape of an animal from time to time. So she turned herself into a black bear then and there and picked up the baby in her mouth, blanket and all, and growled her way out of the Bower at the back of the King's hall, and padded out through the light spring snow that had melted already near the hall, and through the birch woods and the pine woods into the deep dark woods where the rest of the bears were waking up from their winter sleep.
うう、なんという大胆な文章。冒頭を読んだだけでもうツボですね。ということでこれはすぐ買うことに決定!
最初の2章はこちらで。
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Thursday, January 19, 2006
聴けば聴くほどくせになってしまうのがこのディセンバリスツですね。
短いポップな曲とシアトリカルな長めの曲をうまく組み合わせた、アルバムとしても聴き応えのある作品です。アコースティックなギターやアコーディオン、ブラスバンドふうのドラムを生かせたボヘミアンなタッチと、劇場を意識したようなストリングスやオルガンを配置した大きな構成で聞かせる部分を絶妙にマッチさせてて飽きさせないですね。管楽器もホーンよりはパイプに比重を置いているようで、大編成になっても妙にフォークやカントリーのルーツを感じさせます(とかいいながら、ホーンを生かしてる曲がしっかりありました^^; イメージイメージ)。
歌詞とかまともに聴いてないので(<いつものこと)、どういうコンセプトになってるのかよくわかりませんけど、女王陛下の十二月党員が難船して、旅の楽隊に身をやつして興行を行いながら失地回復の機会をうかがっているというところなんでしょうか。1作目が Castaways and Cutouts で、2作目が Her Majesty なんで。Picaresque がむちゃくちゃ気に入ったので前2作も買っちゃいましたけど、どれも傑作です。
メインのコリン・メロイのへたれ声が好みの分かれるところでしょうけど、耳になじんでしまうとこれなしではいられないというか、この声なら何を聴かせられても許す状態になっちゃってます。キャッチイでポップな曲をコミカルなヴォーカルでソフトに聴かせておいて、細部でいろいろ凝った実験を画策してるって感じですね。
ともかく名盤なんで、シアトリカルなアルバムが好きな人なら必聴でしょう。まあ、オフィシャル・サイトのへたれ絵を見たらつい注文しちゃう人もいるんじゃないかと思いますけど。
Picaresque からはアマゾンで "Engine Driver" が聴けます。こちらでは "16 Military Wives" のビデオが見られます(ハイ・リゾリューションのもあるみたいなんですが、70MB ということでやめときました^^;)。どの曲もいいんですけど、マイナー調の "We Both Go Down Together" と "On the Bus Mall"、シアトリカルな "The Bagman's Gambit" あたりがとくに好みですね。バンドのレーベルの Kill Rock Stars のサイトでは、前2作から "Here I Dreamt I Was an Architect" と "The Soldiering Life" も聴けます。
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この間読んだティム・パワーズの短編集 "Strange Itineraries" に、このジェイムズ・P・ブレイロックとの共著があって、それもなかなかよかったので(積読の山をよそに)彼の作品も読んでみようかな~と思っている今日この頃ですが、こちらも短編集はこの "Thirteen Phantasms and Other Stories" 1冊しかなくて、これに全作品収められてるんですね(1番古いのは1977年のものだそうです)。
で、これ、ペーパーバックとハードカバーの表紙がビミョ~に違うんですけど。色とデザイン的に古色蒼然としていたのが、随分ポップになってしまって。それでもって、私はハードカバーの表紙のほうが好きなんですけど~。中古で安いのないか探したけど、ないですね。
ペーパーバックの顔は、ちょっとエドワード・バーン=ジョーンズ系でしょうか。ま、ハードカバー見る前は、こっちの表紙、気に入ってたので別にいいんですけど。
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なんと~、知らないうちにルイス・サッカーの Holes (『穴』)の続編が出てました。
前作の登場人物のひとりアームピット(<すごい名前だ)の2年後を描いたリアリスティックなティーンエイジもので、今回は奇妙な背景もトール・テイルふうの語りもないようですが、個性的な登場人物と自信回復の物語は健在のようです。
前作は映画もいい出来でした。シガニー・ウィーバーのおばちゃんは手がつけようがないぞ。
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Wednesday, January 18, 2006
はい、ジピに一票!(←いきなり、なんのことやら)
1月26日~29日までフランス西部の都市アングレームで、恒例のバンド・デシネのイヴェント「アングレーム国際BDフェスティバル(Festival BD d'Angouleme)」が催されます。そこで毎年BDの最優秀作品賞が選ばれるのですが、イタリアのジピのこの作品 "Notes pour une histoire de guerre" もノミネートされているんですよね。戦争中の少年たちの物語なのですが、同作品は既に昨年、フランスのゴシーニ賞(Prix Goscinny)の最優秀賞を取っています。翻訳はフランス語版しかなくて、日本のアマゾンで扱ってないのが残念です。
ジピの作品で日本のアマゾンで手に入るのは、短編集のドイツ語訳の "Nachtaufnahmen" だけ。買ってみちゃおうかな~。
一見シンプルな線にささっと色を置いただけのようですが、デッサン力があるのでそれだけでも質感や動きがとてもよく出ていますね。なんとな~く、松本大洋とか好きな人は好みじゃないでしょうか(←それは私)。
ジピのブログはこちら。イラストつきでなかなかいいですね(注:イタリア語です)。
"Notes pour une histoire de guerre" のイタリア語版の一部はこちら。
"Nachtaufnahmen" のイタリア語版の一部はこちら。
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ヘンなもの見つけちゃいました。
一見なんだこれ~? というようなサイトですが、どうやらギャラリーのようです。いろいろと試してますと、インターラクティヴ・アート風のものとかCGのビデオ・クリップとか出てきますので。
じつのところ作品のほうはそれほどいい出来とも思えないんですが、ユーザ・インターフェイスの部分にこれだけ凝るというのがなんともいえないですね。まだ全部見てませんけどかなり遊べそう。
なんかでもこの不気味な雰囲気は 99 rooms に通じるところがあります。こっちもヘン。
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Tuesday, January 17, 2006
ルー・アンダーズ編集のアンソロジイ Futureshocks が登場しましたね。未来に待ち受けている大きな変化とそれに伴う危機をテーマにしたということですが、もしコンピュータがなかったら社会はどう変化していたかを探った alternative technology ものの Live Without a Net の姉妹編のような感じ。
レズニックやタートルダヴ、ソウヤー、ケヴィン・J・アンダースンあたりのそれなりに名前のある作家で釣っておいて、本来売りたい若手作家を滑り込ませるというのは正しいやり方ですね。個人的にはジョン・ミーニイ、アダム・ロバーツ、ロバート・メツガー、クリス・ロバスンあたりに期待。いやまあベテラン作家でも、ロバート・チャールズ・ウィルスンとポール・ディ・フィリポは好きなんですけど。ちなみに表紙はうちのブログのお気に入りのジョン・ピカシオですね^^)
意欲的な編集者として頑張ってるルー・アンダーズは、じつは去年登場したSFのインプリント、Pyr(パイア)の責任者でもあります(ちょっといろいろあって頓挫している雑誌 Argosy の編集もやってました)。まだアメリカで紹介されてない作家や、これからの活躍が期待できそうな新人を積極的に取り上げた Pyr のラインアップは、よくぞやってくれましたと拍手したくなるような見事なもの。カバー・アーティストの選択だけでなく、造本もアンダーズがコントロールしているだけあって素晴らしく丁寧。個人的には今いちばん期待している出版社です。Tor や Pan Macmillan / Tor UK に匹敵する……といったらちょっと大げさですかね。ともかく Tor 以外にまともなSFの出版社がなくなってしまった現在、頑張って欲しいところです。
あ、ただしこのアンソロジイの出版社は Pyr じゃなく大手の Roc です。だからまああんまりたいした造本じゃないだろうと思いますけど^^;
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Monday, January 16, 2006
20年ぶりに聴き始めたポピュラー・ミュージックが高校入学……じゃない、病膏肓に入りつつあります^^; いや~、だって、むちゃくちゃいいバンドがごろごろしてるんですよ。
ということで、去年評判になったアルバムをいろいろと試してるんですが、切れ味のいいポップなロックということではこの The New Pornographers の Twin Cinema がピカイチですね。バンドの名前からすると鬱系の理屈っぽい作品かと思いきや、キャッチーでノリのいい曲がびっしり詰まってます。むかしパワー・ポップっていってたタイプのものですね。
ストレートでありながらかなり手の込んだことをやってるところが見事ですね。普段はいろいろなバンドで活躍してるミュージシャンを集めて録音してるみたいです。女性ヴォーカルに Neko Case っていうトップクラスのオールタナティヴ・カントリー系のシンガーを引っ張り出しているというのもすごいぞ(ネコかと思ったらニーコ・ケースだそうです^^; いや、この人のバンドもむちゃくちゃいいんですけど)。
音のサンプルはオフォシャル・サイトやアマゾンでもチェックできますけど、有名なマタドール・レコードのサイトではタイトル・トラックの "Twin Cinema" や、ドライブ感抜群の "Use It" がダウンロードできます。う~む、ビデオは時間がかかるので残念だけどパス。バラードの "The Bleeding Heart Show" も好きなんですよね。ドラミングが印象的な "Jackie, Dressed in Cobras" も面白いです。
いいアルバムかどうかという基準のひとつはハズレがないことかと思いますが、飛ばしたい曲がひとつもないハイ・エナジーな作品ですね。以前のアルバムも充実しているということなので、前2作も注文しちゃいました。
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ものすごくばかでかい荷物が届いたので何かと思ったら、楽しみにしていたリトル・ニモの本じゃないですか。以前こちらでも話題にしていましたが。で、2005年はリトル・ニモの生誕、じゃない、初登場から100年ということで、作品集の決定版が出たのでした。
ちょっと遅れた自分へのクリスマス・プレゼントということで、すごくうれしいんですけど、ひとつ困ったことがあります。
でかい。
ともかく、でかい。
原寸大で当時の新聞そのままのタッチの復刻を目指したもので、新聞の一面大の本になってるんです(タブロイド版じゃなくて普通サイズのやつ)。Amazon.com には両手で持って広げて読んでる写真がありますが、これ嘘ですよ。重くてとてもじゃないけど手に持って読むなんてできません^^;
以前手に入れた作品集もかなり大判だったんですが、ゆうにその倍のサイズはありますね。いやでも、色使いも抜群だし、細部もくっきり再現されてて大満足^^)
ちなみに、amazon.com にはリストされてますが、限定版ということで取り扱ってはいないようですね。かなり品薄で、120ドルという定価で売ってくれるところはなかなか見つかりませんが、Powell's や Strand で入荷されるのを待つか、コミック専門店を探せばあるかもしれません。送料が実費の場合はそれなりの覚悟が必要です。
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暖かいので久しぶりに冬眠から覚めました^^;
H・G・ウェルズの『宇宙戦争』をオーソン・ウェルズがラジオ・ドラマ化して、それを聴いたリスナーの間でパニックが起きたというのは有名な話ですが、なんとその時の放送がウェブで公開されてました。1938年の「マーキュリー・シアター」という番組で、他にもドラキュラやシャーロック・ホームズ、宝島にディケンズ、モンテ・クリスト伯に80日間世界一周と、そうそうたるラインアップです。「木曜の男」や「闇の奥」も入ってるなんて、さすがオーソン・ウェルズ。
55分ほどの放送が 25MB 程度の MP3 になってますが、かなりクリアな音で、ドラマの臨場感も見事なので、途中から聴き始めたり、ぼけーっと聴いてた人が、ニュースと間違えても不思議はないですね。現在みたいにテレビの画面に「訓練」とか「資料」の字幕が入るわけじゃありませんし。もうひとつの「キャンベル・プレイハウス」のほうにはクリスマス・キャロルやクリスティーも入っているようです。ううむ、そのうち他のも聴いてみよう。
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Sunday, January 15, 2006
去年の秋、"The Narrows" とほぼ同時に発売されたアーヴィンのノヴェラ "The Life of Riley" を読みました。
舞台は2034年、洪水や地震の自然災害に悩まされるアメリカ。大統領と議会は「ベティ」と名付けたエイリアンに絶大な信頼を寄せ、彼らを顧問として置いていた。ベティたちは人間とほぼ同じ姿をし、ファッションを含め人間が見習う存在だった。彼ら自身も血の近さから人類を「従兄弟」と呼び、ベティにコントロールされたダン・ラザーのアンドロイドは、連邦TVのキャスターを務めていた。
ある朝ダン・ラザーが伝えたのが、大統領の護衛兵であるライリーがホワイトハウスの南庭でハイチ移民を射殺し、暴動を扇動したというニュースだった。
このゲイブリエル(ビブ)ライリーの最後の数日を4人の視点で追って構成したのがこの物語です。
1人目は妻のジーナ。彼女は騙されて監禁され、ビブの居所を教えろと迫られるのですが、夫の所在どころか何が起こっているのかも皆目検討がつかない状態で、これは読者と同じ。何もかもが謎めいている中、なんとかして脱出しようとするジーナの行動が、アーヴィンには珍しいちょっとしたアクション・ドラマ風で楽しめます。
2人目の語り手は「顧問」と呼ばれるベティ。彼は地球に派遣されたベティたちの最高責任者の側近。このパートで彼らの目的が明かされていくのですが、ここでもひとつ事件が起きて謎は深まるばかり……。
そして3人目のキリスト教原理主義団体のメンバーであるトルーマン、4人目の偶然陰謀に巻き込まれてしまう住所不定の男ネイトのパートと読み進めていくうちに、徐々に全貌が明らかになってきます。
というわけで、結構スリルがあって、ちょっとコミカル、内容的にも好みではありました。ただ、なにぶん話が一直線に進まず断片的に情報が出てくるので、後になってから「あ、この場面はあそこに繋がるんだ」とか「う、この名前はどっかでちらっと出てきたぞ」なんて、記憶を手繰り寄せるハメになり、あまり記憶力のよくない私は、正直もう一度読み直したい気分です。
彼の作品は何冊か読んで、アイディアとかすごくよくて、特殊な才能というか素質があるように私は思うのですが、この作品の場合、最後がなんかとても中途半端に思えたところが残念です。ベティの目的とビブの死があって「じゃあ、一体どうなるの?」という疑問に、解決策が見いだせないことに不満が残るんですよね。これは読者に対する問いかけなのだとは思うのですが、じゃあ、どうしましょう?
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Saturday, January 14, 2006
今度は、1830年代のオスマントルコの宦官が探偵の歴史ミステリ。シリーズ1作目だそうです。詳細はまだアマゾンに出ていないので、こちらをご覧下さい。Janissary ってなんだかピンと来なかったんですが、イエニチェリの英語表記なんですね。
著者のジェイスン・グッドウィンはイギリスのジャーナリストで、オスマントルコの歴史書 "Lords of the Horizons : A History of the Ottoman Empire" などを書いている人です。
6月発売の "The Janissary Tree" の出だしはこちらでちょこっと読めます。
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Thursday, January 12, 2006
エリザベス1世を探偵にしたミステリ・シリーズの8作目だそうです。タイトルに「ファッション」の文字がありますが、あの時代といえばやっぱり顔が埋まりそうに大きく豪華なひだ襟! あれはパリパリの糊が命なんですね~。で、今回は女王お気に入りの糊付け係りが、糊の大桶の中で死んでいたというから大変です(←なんか私が書くと、コメディみたい? ミステリです!)
作者のカレン・ハーパーはアメリカ人なのですが、当時の事をきちんと調べて、事実とフィクションを上手く織り交ぜて書いているということなので、時代的にも興味があるし、ぜひ読んでみたいですね。
シリーズ1作目の "The Poyson Garden" は『毒の庭』のタイトルで邦訳が出ています。他に "Maplecreek Amish Trilogy" という、アーミッシュのコミュニティを舞台にしたミステリも書いています。
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Tuesday, January 10, 2006
童話の語り直しといえば、大御所ロバート・クーヴァーを忘れてはいけないんですが、正直忘れてました。知らない間に、短編集が出てたので慌ててチェック。なんと前作("Stepmother")からMcSweeney'sに出版社を移してたんですね。造本も素晴らしそうなので届くのが楽しみ。
傑作短編集"Pricksongs & Descants"(1969)以来、童話や伝説、ポルノグラフィや野球小説といったサブジャンルを題材に、ある時はシュールかつグロテスクに、ある時は実験的手法を駆使して、またある時はひたすらエロティックに語り直してきたクーヴァーですが、その創作力はちっとも衰えてない模様。
青ひげやパイド・パイパーといった古典的童話の再話に加えて、アリスのその後を描いた"Alice in the Time of Jabberwock"、H.G.Wellsのパロディでタイトルもそのままに"Invisible Man"、Peter Paul & Maryの"Puff the Magic Dragon"の世界を描いた"Sir John Paper Returns to Honah-Lee"など全18編。さらに、13枚のカードに書かれたカードを好きな順序に読んでいいという"Heart Suit"なる短篇(というかカード)がついてくるらしいんですが、これなどはクーヴァーが大学で取り組んでいるハイパーテキスト論の見本みたいなもんでしょうかね。
ちなみに1996年に出版された"Briar Rose"が、Web上で公開されてますので興味のある方はお試しを。私としては、もうちょっと猥雑なほうのクーヴァーが好きなんですけど。
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詩人であり、YA向けや歴史物を得意とする小説家でもあるマイクル・キャドナムには、全米図書賞、エドガー賞、LAタイムズ・ブックアワードなどの候補になった作品を含め、20以上の著作があります。
彼にとって初めての短編集になる、4月発売の "Can't Catch Me : And Other Twice-Told Tales" は、童話や神話を全く別の視点から語り直したもので、YAも大人も楽しめるウィットに富んだ物語集になっているようです。
バジリスクからジンジャーブレッドマンまで出てくるというから、個人的にすごく期待できそうです。
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Saturday, January 07, 2006
ジェフリー・フォードが、去年読んだベスト本を紹介してますが、そのなかでも気になったの
がこの本。
粗筋を読んでもどんな本だかさっぱりわかりませんが、分類不能の奇想本であることだけは確かのようです。
登場人物の一人である少年は、飼い猫の内臓を肉屋に切り取られてしまいます。紙を折って代わりの内臓を作ってやると、これがなんと生き返ってしまう。世界初の「折り紙外科医」の誕生というわけです。
おそらくこのエピソードが行き着く先に、タイトルの由来がある思うんですが、フィクションの虚構性を意識したメタフィクション的要素もうかがえて、期待が持てそう。
ことし最初の買い物はこれに決めました。
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Friday, January 06, 2006
人気SF/ファンタジー作家によるYA向けの書き下ろし短編集 "Firebirds Rising" が4月に発売されます。執筆陣はフランチェスカ・リア・ブロック、カーラ・ドーキー、チャールズ・デ・リント、エマ・ブル、シャロン・シン、アリスン・グッドマン、ダイアナ・ウィン・ジョーンズ、タニス・リー、タモラ・ピアス、ケリー・リンク、エレン・クレイジス、パメラ・ディーン、キャロル・エムシュウィラー、ニーナ・キリキ・ホフマン、パトリシア・A・マキリップ、アラン・ディーン・フォスターです。これは2003年に出版された "Firebirds" の続編なのですが、前回に続いて登場するのはマキリップ、ホフマン、ジョーンズ、ブル、ドーキーの5名だけ。でも、より充実した顔ぶれになったと言えそうです。
ファンタジーのアンソロジーと言えば、2005年の世界幻想文学大賞アンソロジー部門にノミネートされたものの惜しくも受賞を逃した、エレン・ダトロウ&テリ・ウィンドリング編集の "The Faery Reel: Tales from the Twilight Realm" のペーパーバックが2月に出ます。こちらもケリー・リンク、マキリップ、ニール・ゲイマン、タニス・リーら20人の人気作家による豪華な短篇集です。収録作品のひとつ、ケリー・リンクの "The Faery Handbag" がヒューゴー賞、ローカス賞(タイ)の短篇部門を受賞、世界幻想文学大賞にもノミネートされたのは記憶に新しいところです。
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Tuesday, January 03, 2006
ジェイムズ・P・ブレイロックとの共作3篇を含む、ティム・パワーズ初の短編集 "Strange Itineraries" を読みました。全部で9篇入っているのですが、みんなとてもおもしろかったです。この作品集の場合、前知識なしの白紙の状態で読み始めるのがいいですね。設定や粗筋を前もって知らない方が絶対楽しめます。
どれもごくありふれた日常生活の描写で始まりながら、それが「え、ちょっと待った!」「……って、ことは???」と、途中でストップをかけたくなるほど(もう一回最初から読み直したくなるほど)、いつのまにか非日常的な怪しい世界に変貌してるんですよね。そして、いろいろ不思議な出来事を目の当たりにして、狐につままれたような気分にさせられるのですが、最後はきっちり決めてくれるところがさすがです。パワーズは、『アヌビスの門』と "Declare" の長篇2作品しか読んだことがなかったのですが、短篇もものすごく上手い作家だと思いました。こういうの、どっかで翻訳出してくれないでしょうかね~。
ゴースト・ストーリーやフシギな話がお好きな方には超オススメ。
そうそう、素知らぬ顔で泳いでる風の表紙の陶器のアヒルは "Itinerary" という物語で、表紙を飾るに相応しいとても重要な役割を演じていました。
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Sunday, January 01, 2006
ハイ・トーンのソフトなスロー・バラードなんていつもは全然好みじゃないんですけど、アントニイ・アンド・ザ・ジョンソンズのこの作品にはまいりました。本格的なソウルじゃないし、うまいヴォーカルとも思えないんですが、ともかく曲が秀逸だし、聞きなれると瑕のある声がごく人間的でいいんですよね。夜静かに聴くにはぴったりのアルバムです。
こちらの公式サイトでサンプルが聴けますが、どの曲もいいですけど、Hope There's Someone、For Today I am a Buoy、You Are My Sister、Spiralling あたりがやっぱりまとまりがいいでしょうか。
ちなみに、"For Today I am a Buoy" は、公式サイトでも "buoy" になってるんですが、"for today I am a child, for today I am a boy" というリフレインなので、意味的にも "boy" なんじゃないかと思うんですが。どっちが正しいんでしょう?
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楽しみにしている今月発売の歴史ミステリを。
C・J・サンソムは、16世紀のロンドンを舞台に、トマス・クロムウェルの手下として働くメランコリックな法律家マシュウ・シャードレイクを主人公にしたシリーズを2作書いていますが、2作目の Dark Fire で CWA のヒストリカル・ダガーを受賞し、注目の歴史ミステリの作家です。デビュー作の Dissolution しか読んでないんですけど、革命軍の側に属しながらその革命のもたらすひずみに心を痛める真摯で謙虚なキャラクタが魅力的ですね。専門が歴史ということもあって、社会背景の描き方は見事です。
jauneabricot さんのところに、これを目にしたら絶対読みたくなるような紹介がありますので絶対チェックしましょう(Dissolution / Dark Fire)。
新作の Winter in Madrid はシャードレイクのシリーズを離れてスペイン市民戦争を題材にした作品とのことですが、カルロス・ルイス・サフォンの La Sombra del Viento (The Shadow of the Wind) やアンドリュウ・テイラーの The American Boy などと比較されているようですので期待大ですね。カバーもこの時期にぴったりですし。
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