"PopCo" by Scarlett Thomas
タイトルにあるPopCoとは、玩具業界に君臨する巨大企業の名前。そのPopCoで少女向けの新しいヒット商品を開発することになった主人公アリスは、祖父に数学者、祖母に暗号学者を持つ、特異な経歴の持ち主だ。新聞のクロスワードを作っていた彼女は、PopCoに引き抜かれ、子供向けスパイ・キット開発に携わったのち、今のプロジェクトに呼ばれたのだ。「Thought Camp」と呼ばれる極秘施設で仕事に没頭するアリスは、次第に玩具業界にまつわる闇の部分に気づきはじめるのだが……
というのが縦糸とすれば、横糸となるのがアリスの祖父から伝わる謎のネックレスをめぐるエピソード。400年前の宝の地図の謎を解いた祖父は、その秘密を暗号の形でアリスに残したのだった。暗号の解読を進めるうちに、彼女自身の知られざる過去が関わっていることがわかり、PopCoそのものとも奇妙な因果関係を見せはじめるのだが……
さらに、Mathematical Fictionによれば、この小説はいくつもの数学的トピックを巧みに小説内に取り込んでいるという。リーマン仮説、ゲーデルの不確定性原理、コンウェイのゲーム・オブ・ライフ、超限基数などなど、怖ろしげな名前がズラズラと並んでいる様は壮観。果たしてこれはいかなる小説なのでありましょうか。
| Permalink
|

Comments
セル人形が「キャ」とかいってる表紙じゃ、あんまり小難しい話にはなりそうな感じがしませんが、イギリス版よりこちらの表紙のほうが遥かにいいですね。
ううん、粗筋どおりに面白そうな話ならかなり好みなんですが、どうでしょう。ジェニファー・ガヴァメントやサーズデイ・ネクストみたいにノリのいいプッツン話なんでしょうかね。
Posted by: a nanny mouse | Friday, November 04, 2005 at 22:39